【プレーバック】春季全道大会1回戦 滝川西3-5東海大札幌高(5月27日、札幌円山)

東海大札幌高が滝川西との接戦制す
昨秋の全道王者・東海大札幌高と滝川西の一戦。先制パンチを食らわせたのは滝川西だった。一回、1番・兵庫紳太郎内野手(3年)が遊撃内野安打で出塁すると、2番・田口蒼斗外野手(3年)も中前打で続いた。無死一、三塁から3番・細田悠晴外野手(3年)が右犠飛を放ち、わずか7球で先制に成功した。援護をもらった滝川西の先発・安部陽月(ひつき)投手(3年)も、エンジン全開の投球で応える。130キロ中盤の直球とスライダーを軸に、四回まで完全投球を披露。五回2死から四球を許すも、試合を折り返すまで無安打無得点のペースで試合は進んでいった。
六回、東海大札幌高が今春のセンバツ出場校の意地を見せる。先頭の上田就也中堅手(3年)が死球で出塁し、盗塁と犠打で三塁まで進むと、1番・山口聖夏内野手(3年)の中犠飛で同点とした。続く2番・太田勝馬内野手(3年)は右中間二塁打。その後四球を挟み、2死一、二塁から4番・八鍬航太朗内野手(3年)の放った左中間へのテキサス安打が適時二塁打となり、一気に試合をひっくり返した。しかし、滝川西も直後の七回に安部の右犠飛ですぐに追いつき、先行は許さなかった。
試合が決したのは八回だった。2死一、二塁から八鍬が今大会1号となる3点ランニング本塁打を放ち、粘る滝川西を突き放した。東海大札幌高は先発した矢吹太寛(たお)投手(3年)が三回の第1打席の走塁中に負傷し交代するアクシデントがあったが、藤田晴也投手(3年)、砂田左漸(さぜん)投手(2年)、高橋英汰投手(3年)とつないで逃げ切った。
■東海大札幌高の遠藤愛義監督(40)
「(矢吹のアクシデントで)みんなそれを力に変えて、全員でカバーできたと思います。(無安打が続いたが)自分のスイングをちゃんとして、やるべきことを繰り返して辛抱強く(バットを)振っていこうという話はしました」
■今大会1号となるランニング本塁打を記録した東海大札幌高の八鍬
「初球の真っすぐを強く振ると決めていた。どう抜けたのか見えてなかったけど、ランナーコーチがずっと回していたので、信じて走りました」
■東海大札幌高を相手に五回まで無安打と好投した滝川西の安部陽月投手(3年)
「しっかり守ってくれてたけど、六回最初の死球が一番悔しい。最初の方は打たせて取れてたけど、最後の方は自分の持っている球種が使えなくて。(ボールを)捉えられていたのが、まだまだ課題。これから暑くなると体力が必要。もっと球種も増やしていって、まだまだ成長していきたい」