田宮裕涼 開幕投手の金村を好リード オープニングゲームの先発マスクは? 山田コーチに聞いた
「6番・捕手」で先発出場した田宮=撮影・小田岳史
■オープン戦 巨人2-5日本ハム(3月19日、エスコンフィールド北海道)
ハイレベルな正捕手争い
日本ハムの田宮裕涼捕手(24)が「6番・捕手」で先発出場。開幕投手に内定している金村尚真投手(24)とバッテリーを組み、息の合ったコンビネーションを見せた。
昨年10月に右肘を手術した影響で調整が遅れていたが、ここに来て完全復活。伏見寅威捕手(34)、郡司裕也捕手(27)も攻守でアピールを続けており、ハイレベルな争いが繰り広げられている。キャッチャー陣をまとめる山田勝彦バッテリーコーチ(55)に現状を聞いた。
相性抜群の女房役 「全体的に良かった」
開幕投手を担う金村の最終登板でスタメンマスクをかぶったのは、昨季からコンビを組む田宮だった。同学年で仲が良い右腕を好リードし、6回1失点の好投を導いた。
「全体的に良かったんじゃないですか。開幕して、もっと出力が上がったり、力んだりすると思うので、僕が出るか分からないですけど、うまくリードできたらなと思います」と振り返った。
納得のバッティング 三回に中前打
三回2死、中前打を放つ田宮
オープン戦ではなかなかヒットが出ていなかったが、バッティングでも結果が出た。三回2死から、内角低めのボールをすくい上げて中前打にした。
「しっかり下半身を使って打てたので、そこは継続してやっていきたいです。練習とか、ずっと良かったんですけど、試合の打席の感じがまだまだだった。最近になってようやく良い感じです」とホッとした表情を浮かべた。
試合後にバッテリー&山田コーチでミーティング
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登板後、田宮、金村とミーティングを行ったという山田コーチは「きょう組んで、こっちが感じたことは2人に言わせてもらった。ピッチングコーチ、アナリストも含めて話をしました」。心配されていた右肘の状態も「もう万全」と太鼓判を押した。
三回2死一、二塁、上川畑の2点二塁打で生還した田宮を迎える山田コーチ(左)
決めるのは新庄監督
2年連続の開幕スタメンマスクに向けて、田宮自身は「全力で頑張っていくだけだと思うので、全力で行きます!」と気合十分だ。現時点で有力候補に挙がっているが、ベテランの伏見、昨季は主に三塁で出場していた郡司も存在感を示している。
山田コーチは「こっちも(争いが)楽しみだけど、決めるのは(新庄)監督なんですよ。アイツらキャッチャーには言っている。誰が行くかは監督が決めるので、準備しておいてよって。常にチャンスもらった時に結果を出してくれよ。それだけは言っている」と明かす。
忘れてはいけないニューフェース
キャッチャー争いには、期待のニューフェースもいる。現役ドラフトで加入し、15日のソフトバンク戦で移籍後初めてマスクをかぶった吉田だ。持ち前のバッティングを生かすため、捕手での出場が増えるかもしれない。
「吉田も来るんじゃないかな。キャッチャーとして投げるのも、捕ったり、リードしたりするのも普通にできる。すごいなって思って。4人で競争して。刺激になると思う」と山田コーチ。激しいチーム内での競争が、相乗効果を生み出しそうだ。
