【一問一答】柴田獅子がエスコンデビュー 2打席でつかんだ経験と課題は
一回2死、二飛に打ち取られた柴田=撮影・松本奈央
■オープン戦 中日6-6日本ハム(3月8日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムのドラフト1位ルーキー・柴田獅子投手(18)が、8日の中日とのオープン戦に「3番・DH」で先発出場し〝エスコンデビュー〟した。1打席目は二飛、2打席目は一ゴロと、惜しくも安打は生まれなかったが、二刀流を目指す若武者にとって、経験と課題の両方をつかむ良い機会となった。一問一答は以下の通り。
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―本拠地・エスコンフィールド北海道で初めて打席に立った感想は
「本当に楽しかったという思いがあります」
―ファイターズファンの生の声援を聞いて
「球場全体からの応援というのは、今までなかったので、ものすごく新鮮な気持ちでした」
―どういう感情で打席に入ったか
「配球の面とか、投手に押し負けない、という気持ちはありました。それでもやはりヒットを打ちたかったので、食らいついたんですけど、結果としてヒットにならなかった。自分の中では良い経験というか、良い打席だったと思います」
一回2死、二飛に打ち取られた柴田(左から2人目)
―今日の2打席で感じた手応えと、この先取り組まなければならないと思った課題は
「まずはやはりパワー。本当にパワー不足だな、というのは感じました。そこでプロの投球への慣れであったり、(プロの)トップレベルの球を見たりとか。経験、慣れとかも足りない部分かなと思います」
―自身の中では、どのぐらいのタイミングで1軍に上がってきたいと考えているのか
「本当に今年というか、1日でも早くという思い。頭の中の考え方であったり、1軍に上がるための日頃の過ごし方とか、自分の野球のレベルアップに向けた力の使い方、というのが本当に大事になってくる。そこを無駄にせずにやっていこうと思います」
―先週末に高校の卒業式を迎えたが、改めてプロ野球選手になるという自覚は
「元々切り替えは早いタイプなので。高校も思い出はあるけど、そこまで高校生の気分というわけではなかった。すぐにプロ意識というものが大事になってくると思うので、そこの切り替えは意外と早くできたと思います」
―昨日の激励会で、新庄監督から選手の気持ちなども見ていく、という話もあったが、どういうポイントをアピールしていきたいか
「見てくださって、どう捉えていただけるかというのが、自分の中ではある。こういったものを見てほしいというものではなくて、自分自身を見て、どう捉えられるのかな、というのが気になるので、自分は全力プレーというか、一生懸命出せるパフォーマンスを出す、という感じです」
―試合前にスイング力など目に見えないアピールをしたいと言っていた
「(1打席目の)ファウルになった打球は結構良い感触ではあったが、本当にパワー不足というか。フィールド内に飛ばない打球だったので、そこはこれからの課題としてあります」
―試合前にはサイン会も。ファンと接した感想は
「あんなに多いとは思っていなかったです」
―何か声をかけられたか
「今日の打席頑張って、と言われました」
―声をかけられてどうだったか
「うれしかったです」
―ファウルになった打球は、自分の中ではフィールドに飛ばせられる感覚があったのか
「ファウルになった打球は『来た!』と。真っすぐに張っていたので、もうここしかないという球だった。あれこがファウルになったのは、ちょっと悔しかったです」
―捉えた感覚はあったのか
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「はい。ものすごく重くて、そこは本当にパワー不足を感じるところだったと思います」
―3番というのはどのタイミングで言われたか
「試合が始まる前ぐらいで。スタメンが発表される直前ぐらいでした」
―場内に発表されたときに一際大きな歓声が上がっていたが、その声を聞いた気持ちは
「本当に期待を感じるな、と思いました」
―緊張感はなかったか
「緊張感というか、ワクワク感がものすごくあったので、早く打席に立ちたい思いがありました」
―相手のマラー投手はメジャー経験もあるが、対峙しての印象は
「去年までメジャーでやっていて、ものすごいピッチャーだなと。カットボールがすごくて、本当に真っすぐに近い球で。差が分からないぐらい、ちょっと変化するぐらいの球で、それに打ち取られたというか」
三回2死、一ゴロに打ち取られた柴田
―未知の感じだったか
「真っすぐと思って振っていたので。球速も141ぐらいで、(ストレートの)150と表示の差はあったんですけど、立っていたら全然気がつかなくて。真っすぐと思って振っても、遅い感覚があったので」
―低めの伸びみたいなものに驚いているようにも見えたが
「角度がすごくて。200センチ(の身長)から投げる落差のある球は本当にすごい。高めに来るのかなと思っても、めちゃくちゃローボールに来て、本当にトップレベルのピッチャーだな、と感じました」
―スタメン発表のときに帽子を下げていたが、どういうふうにすればいいのか戸惑っているようにも見えた
「(笑)。あれは周りの皆さんに『何かしろ』と言われました」
―精一杯が帽子だった?
「やりすぎも良くないと思って(苦笑)」
―2打席目は左方向に打つつもりが引っかかってしまったのか
「カットボールですね。真っすぐが来るかなと思って待っていて、そこに真っすぐと似たカットボールが来て。振り抜いた感じは良かったので、悪くはない結果ではあったが、あそこがカットボールになってからの対応の仕方というのは、これから見つけていこうと思います」
―2打席立ったが、先に向けて引き出しは増えていきそう?
「ものすごく良かったです」
―1軍の試合に出て、2軍との雰囲気の違いは
「そうですね。雰囲気自体は球場の影響とかもあると思うんですけど、本当にワクワク感というか。(トレーニングを)自分個人でほぼやっていた感じなので。周りの人とのコミュニケーションも多く取れて、試合の入り方も良くて。雰囲気はどっちもいいです」
―1軍の公式戦にはピッチャーとバッター、どちらが早くなりそうという感覚はあるか
「どっちなんでしょうね。仕上がった方ではないですかね」
―現段階での自信は
「今日打席に立ったので、打席の感覚としては課題が結構見えてきた。ピッチャーはまだ実戦の投球をしていないので、そっちも(課題が)見つかったら、どちらもレベルアップしていこうか、と思いますね」
―一線級の投手と対戦して、より1軍という目標が具体的になってきたのでは
「本当にすごい刺激を受けて。やはりあれをスタンドを越える打球とか、ホームラン性の打球とかを打てるのが本当にすごいなと思って。自分が打席に立っていたから分かることで、重さも、速さも違うし。投げるところも、ストライクゾーンも違うし。いろいろなことを今日学べて、本当に良かったです」
―こうすれば打てるという手応えや、こういう練習をしたいという思いは
「シンプルに慣れとパワーだと思います。経験とパワーですね」
―今後の予定は
「(鎌ケ谷に)今日戻ります」
三回2死、一ゴロに打ち取られた柴田
―パワー不足というのは、スイングスピードを上げたいという意味ではないのか
「コンタクトの負けが今日のファウルで感じたので。重さ、伸びに対してのコンタクトのパワー負けを結構感じたので、まだ全然ですね」
―鎌ケ谷で振り込んでいくイメージか
「そうですね、もう何でも。筋力アップとかを含めて全部ですね」