ファイターズ
2021/12/18 14:06

D9位上川畑 守備職人の背番「4」継承 新入団会見で入籍も発表

誇らしげに背番号「4」のユニホームを披露する上川畑。名手が付けてきた番号を受け継ぎ、気合がみなぎる

 今秋のドラフト会議で日本ハムから9位指名を受けた上川畑大悟内野手(24、NTT東日本)が17日、札幌ドームで新入団会見に臨んだ。契約金2000万円、年俸1000万円(金額は推定)で背番号は4に決定。名手が付けた1桁を受け継ぎ、強みの守備を極める意向を示した。また、会見で今月12日に入籍したことを公表。新妻のためにも1年目からレギュラーをつかみにいく。

奈良原氏、飯山2軍コーチら名手が背負った

 ひとりぼっちの大トリ会見となった。NTT東日本で都市対抗野球に出場していたため、上川畑は全体の新入団会見に参加できなかった。12日遅れで本契約を結び、晴れてファイターズの一員になった。ビッグボス・新庄監督との対面は果たせなかったが「守備が一番の売り。チームを救うようなプレーをやっていきたい」と必死に訴えた。
 実は、新婚ほやほやだった。会見の冒頭でドラフト指名に至った経緯などを説明した大渕スカウト部長が本人に代わって、12日に入籍したことを発表した。
 相手はかねて交際していた年下の一般女性で、プロ入りがかなわなくても、一緒になることを決めていたという。今後はシビアに結果が求められる。上川畑は「僕個人だけの問題ではないので、妻が安心して生活できるように頑張らないといけない」と強い覚悟をにじませた。
 身長は167センチと小柄だが、日大時代から、守備力には定評があった。大渕スカウト部長は「ロボットの掃除機がスーッと掃除をしていくように、低い姿勢のままいろんなボールを全部処理してくれる。そんな職人芸的な守備力が一番の特長」と高い評価を口にした。
 球団の期待の大きさは与えられた背番号が物語る。9位指名ながら、新人の中でただ一人、1桁となる4に決まった。今季まで谷口(現役引退)が付けていたが、かつては奈良原氏(楽天内野守備走塁コーチ)、飯山氏(日本ハム2軍内野守備走塁コーチ)が長く背負った。守備のスペシャリストを想起させる番号だ。
 2人の先輩と同様に本職は遊撃。日本ハムとしては今季、レギュラーを固定できなかった。中島、石井、谷内、細川らがしのぎを削り、ドラフト3位の水野や新外国人のアルカンタラも争いに加わってくる。
 プロでの経験値はなくても、上川畑は遠慮しない。ハンドリング、足の運びには自信がある。「競争相手は多いと思いますが、ポジションが空いているということなので、しっかりアピールして、絶対に僕が開幕スタメンでショートを守れるようにやっていきたい」。支配下最終77番目に指名された男は、長所に磨きをかけて成り上がる。

■プロフィール

 上川畑 大悟(かみかわばた・だいご)1997年1月12日、岡山県出身。倉敷商高(岡山)から日大に進学。2年時には2学年上の中日・京田と二遊間を組み、25シーズンぶりの東都リーグ優勝に貢献した。卒業後はNTT東日本に入社し、ショートの守備と打撃に磨きをかけた。11月末から今月上旬まで行われていた都市対抗では4強入りを果たした。右投げ左打ち。167センチ、71キロ。

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