高校野球
2024/03/21 18:30

【センバツ】北海・宮下外野手 昨夏味わった悔しさは同じ甲子園で晴らす! 22日大阪桐蔭戦

前日練習でフリー打撃に励む北海・宮下=撮影・桜田史宏

昨夏は3試合で4打数無安打3三振

 甲子園の借りは甲子園で返す―。北海は21日、大阪府内で22日の大阪桐蔭戦に向けて前日練習を行った。宮下温人(はると)外野手(3年)はベスト16に進出した昨夏の甲子園でも背番号9を付けた。しかし、3試合で4打数無安打3三振と結果を残すことができなかった。悔しい思いを味わった甲子園で、今度こそ躍動する。

打撃練習マシンを150キロに設定

 北海ナインは雪がちらつく寒空の下で汗を流した。1回戦の相手は昨秋の近畿大会を制し、今大会でも優勝候補に挙げられている大阪桐蔭。背番号1を背負う平嶋桂知(かいち)投手(3年)を筆頭に、最速140キロ超の投手が揃う。昨夏からレギュラーに名を連ねる宮下は「全員球が速くて強い。ストレートで押してくると思うので、振り負けないようにすることが一番」と、全国屈指の投手力に臆することなく真っ向から立ち向かっていく。この日の練習では一塁ベンチ前に打撃練習用マシンを置き、150キロ設定の投球に各選手が目を慣らした。

ピッチングマシンを使って、目を慣らす練習する北海ナイン

 

「交代した小保内さんが活躍して悔しかった」

 聖地での嫌な思い出を払拭する。昨夏は不振に陥った。チームは1回戦の明豊(大分)、2回戦の浜松開誠館(静岡)に2試合連続サヨナラ勝ちを収めたが、宮下は快音を響かすことができず、どちらも途中でベンチに退いた。そして3回戦の神村学園(鹿児島)戦はスタメン落ち。「(自分と)交代した小保内さんが活躍して勝つ試合があったので、悔しい部分が大きかったです」と、甲子園の無念を糧に練習に励んだ。大阪入りした当初は実戦から離れていたこともあり低調だったが、試合を重ねるごとに状態は上昇。「(屋外の)バッティング練習もできているので、いい感じです」と表情も明るい。

春の浜風対策入念に、新バットの打球音に惑わされず

 外野守備でも入念なイメージを重ねている。20日の別海(21世紀枠)と創志学園(岡山)の一戦でも右翼への打球が大きく押し戻される場面が多々見られた。「浜風があって、今大会の試合を見ていても風で戻されていた。夏はあんなに戻されるフライは見ていなかった。春は夏よりも(風の)影響を受けると感じた」と右翼方向から左翼に向かって吹く甲子園特有の強風をインプット。さらに「(低反発バットの)芯の音が分からない。バットの先に当たっても伸びるフライとか、思い切り当たったと思ったら前に落ちるフライもある。まだ完全には慣れていないんですけど、練習試合を重ねてきたのでしっかり対応していきたい」と、昨秋の練習から取り入れている低反発バットの打球音に惑わされないことも必要となる。

今大会は自分が主役の座を奪う

 走攻守において全国トップクラスの大阪桐蔭に勝利できれば、勢いに乗ることができる。「レベルの高い近畿大会を優勝したチームに勝てば、強豪の仲間入りできる」と鼻息は荒い。昨夏はヒーローを他選手に譲ったが、今大会は自分が主役の座を奪う。

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