■９月２９日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

今いるメンバーでベストを尽くす

―柏戦はＭＦ宮澤、荒野、ＤＦ岡村の３選手が出場停止。苦境をどう乗り越えるか
　今シーズンはいろいろなアクシデントが起こった中で、３人同時に出場停止ということも、まあ驚きではないだろう。明日出場予定の選手に関しても、ケガ明けの選手が９０分通してフルに試合できるかどうかクエスチョンがつくところはある。とにかく今いるメンバーの中で自分たちのベストを尽くすことだと思うし、そういう状況の中でも必ず選手たちは良いゲームをしてくれるだろう。

小野が引退後も札幌のために貢献してくれることを心から願う

―２７日にＭＦ小野が引退を発表した
　伸二はケガの影響で残念ながらキャリアを続けることができない状況だと理解している。なかなかケガの状況が改善できない中で、彼にとっても残念な思いだと思うし、私にとっても、もちろん残念な思いだ。日本のサッカー史上でもベストプレーヤーに数えられる選手であるし、本当にすばらしい選手だったと思う。そしてプレーヤーだけでなく、すばらしい人間性を持った選手である。
　今後、引退して何をするのかというのはまだ私も聞いていないが、やはりクラブに残って、どういう形であれ、また一緒に仕事をしていければと思っているし、それが札幌というクラブにとっては非常に重要なことだ。監督として伸二のような選手と共に仕事ができたことを非常に幸せに思っているし、誇りに思っている。彼が引退後もサッカー界のために、あるいは札幌のために貢献してくれることを心から願うばかりだ。

キャリアを終える札幌とスタートした浦和が対戦する最終戦をみんなで良い形にしたい

―選手からは小野のために「１桁順位を目指す」「花道をつくりたい」といったような思いが聞こえる

　トップ１０という順位は現実的に可能な数字だと思っているし、実現するために残りの試合はチーム一丸となって全員で戦いたい。（今季）最後のゲームが、彼がキャリアをスタートした浦和というのもすごく感慨深いものがあるし、彼がキャリアを終えるクラブである札幌と、スタートした浦和が対戦するというのは非常にすばらしい舞台だ。その舞台を我々みんなで良い形にしたいし、良い終わりをみんなでつくっていきたい。それは私も、選手たちも、全員がそういう思いを持っている。