５月は「自分なりに修正できた」　４試合登板　３勝０敗　防御率・０３０

　日本ハムの加藤貴之投手（３１）が５月度の「大樹生命月間ＭＶＰ賞」に輝いた。プロ８年目で月間ＭＶＰは初受賞。５月は４試合に先発し、３勝０敗、防御率０・３０だった。エスコンフィールド北海道で行われた受賞会見でも、登板時のようにポーカーフェースは崩さず「こういうことは無縁だと思っていたので、うれしいです」と静かに喜びをかみしめた。

女房・伏見に絶対的な信頼「自分の力じゃないところの力が大きい」

　やや不安定な面も見せていた３、４月から一転、５月は付け入る隙すら与えない投球で走り抜けた。経験を積み重ねてきた分、困ったときに用いる引き出しはある。「ふがいなかったところから、自分なりに修正できた」と振り返った。

　最近はベテランの伏見とバッテリーを組む機会が増えている。配球にも大きな信頼を寄せており、「手応えはないですけど、アウトに取っているのは野手のおかげですし、（伏見）寅威さんのおかげですし、リリーフのおかげだと思っている。自分の力じゃないところの方が大きい」と謙虚に感謝の言葉を並べた。

　故障者が続出する中、中５日もいとわず、開幕からフル回転している。淡々とマイペースを貫く左腕が、ファイターズの先発ローテーションを支えている。