日本ハム・上沢直之投手（２７）がきょう６日、オリックス戦（京セラドーム）に先発する。３年ぶりの２桁勝利を挙げた前回から中１１日での登板。頼れるエースが、負ければリーグ優勝の可能性が消滅する危機を救う。

　チームの窮地を救えるのは、この男しかいない。負ければリーグ優勝の可能性が完全消滅する大一番。万全の状態で戻ってくるエース・上沢が、８連勝中の首位・オリックスの勢いを止める。

　「優勝争いしていてエネルギーがあると思うし、簡単に抑えられると思っていない。絶対に厳しい投球になると予想している。それでも、相手がどういう状況であろうと勝ちたいという思いが強いです」

　リフレッシュを図る目的もあり、今季１０勝目を挙げた９月２４日のソフトバンク戦（ペイペイドーム）の翌日に出場選手登録を抹消。中１１日で臨む先発マウンドに向けて「いい時間を過ごせたかなと思います。いい状態をキープできているので、試合で出せたら良い」と自信をのぞかせた。

　抹消期間中は１軍に帯同しながら調整。「とりあえず、体を休めるためにボールを投げる数を減らしました」。ノースローの日を３日間程度設けるなど、疲労回復に努めてきた。

　シーズンも終盤戦に入り、残る登板は多くて４試合。キャリアハイ更新の期待が高まる。２０１８年に挙げた自己最多の１１勝まであと１勝と迫っており「投げる試合は全部勝つつもりでいる。狙えるところまで来ているので、そこを目指してやりたいなと思います」。　完全Ｖ逸阻止へ。強い気持ちを胸に、エースは腕を振る。（中田愛沙美）