ファイターズ
2022/08/28 22:30

《荒木大輔のズバリ解投》デスパイネに内角攻め 「らしさ」取り戻しつつある加藤

七回途中5失点で6敗目を喫した加藤

■日本ハム0-6ソフトバンク(28日、札幌ドーム)

まだ復帰3戦目 さらに1ランク状態上げて

 敗れはしたが、加藤が「らしさ」を取り戻しつつある。彼のバロメーターは右打者へのインサイド。立ち上がりの一回、3者凡退でスタートしたものの、抜け球もあり、ボールが先行した。ただ、二回以降は右打者の内角を突くボールが増え、徐々に自分のペースをつかんだ。

 顕著だったのは4番のデスパイネへの攻めだ。第1、2打席目ともに内角を使い、最後は見逃し三振に斬って取った。もともと球威でねじ伏せるタイプではない。相手のタイミングを外すなどしながら、テンポ良く牛耳っていくのが信条。内角への投球は生命線だ。

 新型コロナ感染から復帰し、まだ3試合目。完全復活に至っていないのは当然だ。それでも良い兆しは見えてきた。残り26試合。先発機会はあと4、5試合か。来季につなげるためにも、もう1ランク、状態を上げてもらいたい。

 女房役の古川裕も存在感を示した。1軍でも気後れすることなく、ピッチャーを引っ張っていけるようになった。27日には捕手でフル出場し、ポンセのノーヒットノーラン達成に貢献した。自信になったに違いない。

 打撃も持ち味を発揮できている。二走の近藤が本塁で惜しくもタッチアウトとなったが、四回1死二塁でインローの難しいボールを中前にはじき返した。見事だった。(本紙評論家)

あわせて読みたい