ファイターズ
2022/08/03 23:43

上原が8回0封3勝目!幻惑チェンジアップで「いかにタイミングを外すか」二刀流の打者心理生きた

強打のソフトバンク打線を8回無失点に封じた上原

■日本ハム5-1ソフトバンク(3日、札幌ドーム)

初完封ならず「きょうも、もう1イニング行けませんでした」

 おもしろいぐらいに策略がハマった。3日のソフトバンク戦に先発した上原健太投手(28)が8回無失点の快投で3勝目をマークした。プロ初完封も見えたが、101球で降板。試合後は「疲れました。きょうも、もう1イニング行けませんでした」と振り返った。

 最速150キロの直球と、タイミングをずらすチェンジアップで若鷹打線を幻惑した。試合前からチェンジアップの割合を増やすプランを練り、先発マスクを被った梅林に伝えていた。「いいところで(チェンジアップのサインを)出してくれたので、それが効果的だった」と後輩の女房役に感謝した。

 二刀流に挑戦中の上原は、今季から取り組み始めた打者の思考が投球に生きている。「いかにタイミングを外すか。(打者は)速いボールに(タイミングを)合わせようと無意識にすると思うので、タイミングを外してチェンジアップを投げたら、ど真ん中でもああいう感じで(タイミングが外れて凡打に)なるだろうなというイメージをしていた」

「しっかり1イニング全力で」同郷の先輩・東浜に2年越しのリベンジ成功

 同じ沖縄県うるま市出身で、尊敬する先輩にも投げ勝った。2020年9月17日、札幌ドームで対戦した際には八回まで「0」を並べたが、九回に2失点(自責1)を喫し、力尽きた。8回無失点の投球をしていた東浜に負ける結果となった。

 ヒーローインタビューでは「きのう(2日)から気合を入れたら、全く寝られなかったです」と笑いを誘ったが、睡眠不足が功を奏した?!のか、冴え渡った投球を披露。「しっかり1イニング全力でっていうところをすごい意識して」リベンジに成功した。

 シーズン残り2カ月、上原は「気を抜くことなく1試合1試合、自分のピッチングをして、最後までチームの戦力として投げていけるように頑張っていきたい」と力を込めた。191センチの大型左腕には、角度ある投球で打者を圧倒する姿がよく似合う。

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