いよいよリーグ戦が再開される。オールスター前から新型コロナ陽性者が続出していたが、ＢＩＧＢＯＳＳが帰ってくる。新庄監督は自身の離脱さえもプラスに転化させることだろう。

　チームを客観視できたことで、より個々の特長を捉えられたはずだ。ベンチで見せる表情やしぐさは普段、確認することができなかったのだから。投打とも、起用の固定化へ向けた絞り込みに拍車が掛かる。

　その絞り込み。選手にとっては球宴直前からの〝チャンスの確変〟がまだまだ続きそうだ。投手陣ではエースの上沢、野手陣ではパ・リーグの首位打者を快走していた松本剛が骨折で離脱。コロナ感染していた加藤も無理はできない。投打とも多くのメンバーが離脱している。

　鎌ケ谷（２軍）で、もがいている選手たちにとっては好機でしかない。チームには大きな試練でも、新戦力の台頭にはもってこいの状況。後々、「あの時があったから、今の強さがある」と言わせてほしい。

　あとは、この男に触れない手はない。清宮幸太郎だ。オールスター第１戦でインパクト大のサヨナラ弾。九回２死で打順が巡ってくる運、森下（広島）に直球勝負させる存在感。その上で示した最高の結果。自分に大きな期待を抱いたに違いない。自信にしていってもらいたい。（本紙評論家）