大相撲
2021/09/15 12:32

矢後 会心の相撲で2連勝 

初日黒星から2連勝と調子を上げてきた矢後

 大相撲秋場所3日目が14日、東京・両国国技館で行われた。東十両10枚目・矢後(27、芽室出身=尾車)は、西8枚目の琴勝峰(22、佐渡ヶ嶽)をすくい投げで破り、連勝で2勝1敗とした。左膝のけがを抱える西十両2枚目の旭大星(31、旭川出身=友綱)は、東4枚目の松鳳山(37、二所ノ関)に引き落としで敗れ、3連敗を喫した。

 矢後が会心の相撲で白星を先行させた。琴勝峰を相手に立ち合いでひるむことなくぶつかると、流れよくまわしを取って優位な体勢に。最後は冷静に動きを見極め、すくい投げを決めた。これで2日目から2連勝。「しっかり当たれていい立ち合いができた。前への意識を持って相撲が取れた」と納得の表情を浮かべた。
 場所前の稽古から、前に出ることを意識してきた。「まわしを狙うより、前に出ながら圧力をかけることを常に考えている。その流れで自然とまわしがとれればいい。きょうはそういった相撲に近かった」と、理想的な勝利に胸を張った。
 十両での2場所連続勝ち越しへ「きょうみたいな相撲をこれからも取っていきたい。思いっきりやるだけです」と矢後。2019年7月の名古屋場所以来となる再入幕を目指し、ひたすら前に出る。(近藤裕介)

 ◆左膝痛の旭大星は初日出ず…3連敗

 ○…旭大星が苦しんでいる。この日は松鳳山に引き落とされ、初日から3連敗となった。先場所で痛めた左膝を今場所前に悪化させ、一時は休場も考えたが強行出場。「まだ怖さがある」と万全にはほど遠い状況だ。取り組み後はマッサージ、アイシング、はり治療など、できる限りのケアを実施。「初日に比べれば良くなってきている」と気丈に前を向いた。

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