ファイターズ
2022/02/16 16:39

九回3連続適時打!ミレニアム世代が躍動!

新庄"ニンジン作戦"大成功!2000年生まれの21歳トリオがビッグボスに2勝目プレゼント

■名護キャンプ BIG組

 “ミレニアム世代”躍動! 日本ハムは15日、巨人と練習試合(那覇)を行い、8―5で勝利した。「2番・右翼」で先発フル出場した万波中正外野手(21)が3安打1打点の活躍を見せると、同じく「1番・一塁」で先発出場した野村佑希内野手(21)は2安打2打点をマーク。ドラフト3位ルーキーの水野達稀内野手(21)=JR四国=は、3―3の同点で迎えた九回1死一、二塁で代打出場し、右越えに決勝適時二塁打を放つなど、新庄マジックに若手が躍った。

新庄号令「初球ストライク安打でスタメン」3人ともアピール成功

 西暦2000年生まれの3人が、新庄ビッグボスに対外試合2勝目をプレゼントした。ハイライトは3―3の同点で迎えた九回。まずは9番・佐藤の代打で出場したルーキー・水野が魅せた。

 1死一、二塁、一打勝ち越しの場面で「代打は初球から振れる準備をするのが当たり前」と、巨人5番手・平内の1球目を迷わず振り抜いた。打球は前進守備の右翼頭上を越え、二走・高浜が悠々生還。決勝の適時二塁打となり、塁上でガッツポーズが飛び出した。

 さらに、続く1番・野村はすかさず中越え適時三塁打で2点を加え、2番・万波も左前に運んでダメ押しの7点目をマーク。21歳トリオの集中打で、接戦にけりをつけた。

 ビッグボスがぶら下げた“ニンジン”に食いついた。指揮官は試合前、「初球のストライクをヒット打ったら、次(の試合から)スタメンでたくさん使うよ」と明言。3人とも全打席、ファーストストライクを振りにいった。九回の3連続適時打は、全て初球打ち。見事に結果を出し、アピールに成功した。

 この日、チーム最多の3安打と暴れた万波は「初球を仕留めようというテーマでみんなでやっている。自分の前の打者とか、投球練習の段階からタイミングを合わせて、初球をとにかく振れるように準備することを(首脳陣から)ずっと言われている。打ちにいくことが大事。それがいい結果につながった」と納得の表情を浮かべた。

 若い力の躍進は、3年連続5位からの巻き返しに欠かせない。実績に関係なく、ビッグボスの前では全てが「横一線」。好調を維持できれば、ミレニアム世代3人揃って開幕スタメン入りも、可能性は十分だ。

新庄流4番・五十幡に価値ある適時打が生まれた

4番・五十幡 足で先制点

 従来の枠組みにとらわれない新しい4番像が形になった。一回1死一、三塁。4番の五十幡が一塁強襲のゴロを放ち、俊足で適時内野安打とした。泥くさく先制点をもぎ取り「追い込まれていたし、ゲッツーの確率は低いので、何とか食らいついていこうと。それがヒットにつながって良かった」と静かに喜んだ。

 絶対的な武器を生かして1打点を稼いだ。長打だけが、4番の仕事ではない。新庄監督は「はまったね。エンドランの方が芯に当たるかなと。サインを出したら見事、当たってくれて」とニヤリ。期待の有望株が1点にこだわるビッグボスの意思を体現した。

加藤 2回完全「ほっ」

 今季初実戦も付け入る隙を与えなかった。巨人との練習試合に先発し、2回を完璧に抑えた。一回2死の場面では、従来のセットポジションではなく、ノーワインドアップを試し、三振を奪った。先発ローテーションの有力候補は上々の滑り出しを見せ、「不安もありましたけど、ほっとしてます」と胸をなで下ろしていた。(那覇)

北山 ホロ苦2失点

 ほろ苦デビューだ。巨人との練習試合の六回に登板。チーム内の新人では最も早く実戦のマウンドに上がったが、2安打に四球や暴投も絡んで2点を失った。直球が武器のドラフト8位右腕は「抑えようと必死になって、力みが出てしまいました。自分のボールを信じ切れるまで、また一から精進します」と巻き返しを期していた。(那覇)

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