レバンガの道産子シューター菊地広人 今年こそ開幕バースデーウインだ
同じポジションに加入した富永に刺激を受ける道産子SGの菊地=撮影・西川薫
左足首痛の富永は開幕まで調整
B1レバンガ北海道は17日、開幕前の最後のプレシーズンマッチとなる20日、21日のFE名古屋戦に向け、札幌市内で練習を公開した。15日のアルティーリ千葉(A千葉)戦で左足首を痛めて途中交代した日本代表SG富永啓生(24)は患部のリハビリなど別メニュー調整で、2連戦への出場は微妙な状態。同じポジションの道産子・菊地広人(23)が、2年目の飛躍へ意気込んだ。
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リハビリをするSG富永(左)
僕には僕の良さがある
菊地個人としてはチャンス到来だ。富永を欠いたA千葉戦で、穴を埋めたのが菊地とSG盛實海翔(28)だ。この日行われた実戦形式の練習でも、2人がSGのポジションをシェアしながらプレーした。菊地は「富永選手と自分はポジションだったり、シュートが得意っていう部分では同じだと思うけど、全く同じプレーが僕にできるかってことができない。僕には僕の良さがあると思うので、そこをもっとコートで表現して、結果としてやっぱり残さなきゃいけない。挑戦していきたい」と、声を大にした。
トーステン・ロイブルHC(53)は富永の足首の状態について「現時点ではデイバイデイ、状況は良くなってきてます。きょうも普通に歩けてますし、可動域も広く足首を動かせるようになってます。大事なのは、どうやってシーズン開幕に合わせるかというところを考えなきゃいけないので、無理して早くプレーさせるということはもちろんしない。きょうが水曜なので、明日、明後日の状況を見ながら」。あくまでも約2週間後に迫った開幕戦へ照準を合わせている。
1学年違い富永とコート内外で交流
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菊地と富永は共に2001年生まれ。富永が早生まれのため、学年は一つ先輩だが「練習中は一番マッチアップする。良い競争相手としてちょっと倒してやるぞっていう気持ちで普段やっているので、すごい楽しいですね、練習が。正直、(シュートの)感覚とかに関してはもう真似できない。ただ、めちゃくちゃ能力ある選手、スピードがすごく速い選手ってわけでもないと思うので、そういう面では僕と共通点はあるのかな。積極的に真似していきたい」。さらに「(富永が)今ちょうど免許を取っている最中なので、帰りは僕が一緒に車で送ってったりしているので、結構いろんなことを話すけど、最初の頃よりは仲良くなれたんじゃないかなと僕は一方的には思ってます」と、コート内外でうまくコミュニケーションを図っている。

人より練習して、やっと追いつける
人知れず努力する男だ。昨季、練習場に先に顔を出すのはPG寺園脩斗(31、神戸)に続き2番手だったが、今季からは菊地が一番乗り。練習場を出るのも最後。「僕は今まで人より練習して、それでやっと人に追いつけるっていうような選手だった。それはしっかり継続して、しっかりコートの中で結果として今年は出せるように」。努力が報われる日が来ると信じて、日々の練習に真摯に取り組む。
北見に生まれたから
北見市出身。道内では珍しく、中学卒業後に静岡・藤枝明誠へバスケ留学したが、卒団後も出身のミニバスチームとは交流が続いている。今年4月の千葉J戦には、北見のバスケ少年少女ら約70人を招待。7月には地元でクリニックも行った。「北見に生まれたから、北海道に生まれたから、不利っちゃ不利かもしれないけど、自分次第で強豪に挑戦したり、プロになったりできるよっていうのを、もっと地元の子たちに知ってほしい。上のレベルに挑戦して、いつかプロになったり、日本代表になったりする選手がもっと出てきてほしい。可能性を秘めた子たちはたくさんいる」。今後は北見に留まらず、オホーツク管内の子供たちを試合に招待する取り組みを模索している。
勝ってホームに帰って来る
週末の2試合が終われば、10月4日からアウェーで名古屋Dとの開幕2連戦が待っている。第2戦の5日は24歳の誕生日だ。昨季は23歳の誕生日に開幕戦を迎えたが、島根に56-87で敗戦。2戦目も敗れた。「祝うに祝えないというか。試合なんで、みんな結構ピリついていますし、誕生日ムードみたいなのは…。ファンの皆さんに祝っていただくような機会も、アウェーなので…。今年は開幕戦と、自分の誕生日を勝利で飾って、ホームに帰ってこられるように頑張りたい」。年男の道産子シューターが、6シーズンぶりの開幕ダッシュをけん引する。

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