3季ぶり支部突破へ札幌第一が〝開幕戦〟制す エース半田悠が5回無失点【南大会札幌】
5回無失点と好投した札幌第一・半田投手=撮影・十島功
■全国高校野球選手権南北海道大会札幌支部(6月22日、札幌円山)
▽Aブロック1回戦 札幌第一11-1札幌北陵※七回コールドゲーム
※七回コールドゲーム
打線も7安打11得点で大量援護
3季ぶりの支部突破へ大勝発進―。札幌支部も22日から始まり、昨秋、今春と支部予選で敗退していた札幌第一が〝開幕戦〟を白星で飾った。最後の夏で背番号1に返り咲いた先発の半田悠投手(3年)が、5回無失点と好投。打線もエースの好投に応える7安打11得点を記録し、七回コールドで準決勝進出を決めた。
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もう負けるわけにはいかない。エース・半田が満を持して、円山のマウンドに上がった。130キロ中盤の力強い直球を投げ込む。得点圏に走者を背負っても動じることなく、スコアボードに「0」を刻んだ。5回まで無失点に封じ、お役御免。完璧な投球ではなかったが、エースとして夏の初戦を勝利に導いた。「ちょっと制球に苦しんだところがあったが、変化球もまとまっていたので、立て直すことができたところは良かったと思います」と振り返った。
1年秋から背番号「1」与えた指揮官の評価は…
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1年春からベンチ入りし、同年秋にはエースナンバーを背負った半田。その経験値は道内でもトップクラスだ。菊池雄人監督(52)も「一番経験値が高い」と背番号1を与えた。ただ、2四球許したこともあり「まだ全然ダメです。最後の夏、気持ちを持ってやってもらいたいと思います」と注文することも忘れなかった。
2季連続でまさかの支部予選敗退を喫した札幌第一。昨秋は東海大札幌高、今春は北海と、それぞれの全道覇者に敗れた。そして半田は共に逆転打を許すなど、勝負どころの1球に泣いた。「春が終わってから、(捕手の)樋口と話し合っても、打たれる未来が見えていて、打たれたくない、という悪い方ばかり見ていた。もちろんコントロールも大事ですが、際の場面は押していくしかない」と、今夏は打たれることを恐れずに立ち向かっていくつもりだ。

修学旅行中に神宮大会のライブ配信を見て…
昨秋の神宮大会の時期はシンガポールへの修学旅行中だったが、ライブ配信で東海大札幌高の試合を見るなど、悔しさを胸に刻んだ。「本当は神宮にいたはずなのにな、と思いながら見てました」。最後の夏の頂点を獲ることでしか、この屈辱は振り払えない。次戦は春季全道大会にも駒を進めていた札幌光星が相手となる。第一の関門に向けて「もうやるしかない。体調を整えて万全の状態で行く。さすがに3季連続で支部負けは情けないので、自分が勝ちを持ってこられるようにできたら、と思います」。名門校のエースとして、強気の投球で甲子園まで勝ち上がる。