新加入・宮大樹がチームに合流 「J2は夏場が本当の勝負。勢いをもたらしたい」
名古屋から期限付き移籍で加入し、チームに合流したDF宮(左)=撮影・宮西雄太郎
■6月4日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
J1名古屋から期限付き移籍で北海道コンサドーレ札幌に加入したDF宮大樹(29)が4日、札幌市内で行われた全体練習でチームに合流した。5対5のミニゲームなどフルメニューを消化し「みんなハツラツとしている。監督からの声掛けも前向きで、スムーズに入ることができました」と、新天地でのスタートを朗らかな表情で振り返った。
歓迎ムードが漂う中、新たな挑戦が始まった。初日から積極的に声を出し、仲間たちとともに汗を流した宮は「フランクな人が多くて、年上も優しそうな人ばかり。すぐになじめそう」とすっかり札幌の空気に溶け込んだ様子だった。

1シーズンでのJ1返り咲きを目指す札幌は、リーグワースト3位の29失点(6月4日現在)を記録する守備の立て直しを図り、大型DFの補強に踏み切った。186センチの長身を生かした空中戦の強さと正確なフィードを武器とする背番号55は、負傷者が相次いだ守備陣の救世主となり得る存在だ。
「ゾーンはコーチングが大事」
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J1通算125試合に出場する宮は、豊富な経験に裏打ちされた抜群の統率力を持っている。ピッチ上で放つ的確な指示を自らの長所と認め「昨年まで札幌はマンツーマンで守備をしていたけど、今年からゾーンディフェンスに切り替わっている。ゾーンはコーチングが大事で、一つ一つのポジショニングにもこだわらないといけない。そういうところで自分の統率力が発揮できると思っている」と活躍をイメージした。
初日の練習から精力的に声を出し、秀でた統率力の一端を見せたDF宮(手前右)
人生初の北海道生活となるが、一つの不安もない。神戸時代の同僚だった大﨑とは公私ともに仲が良く「僕にとっての兄貴」と強く慕う。オフシーズンには旅行へ出かけるほどの間柄で「昨年末は福岡へ仲良いメンバーが来ました。その前は広島。毎年、一緒に旅行へ行っています」と頼れる男の存在が心強い。北の大地で過ごす日々は新鮮さに満ちあふれ「去年まで九州にいたので雪が降ることはめったになかったので、日本の四季を存分に堪能できそう」と胸をときめかせた。
DF陣の新たなリーダー候補が加わり、クラブは巻き返しのきっかけを得た。現在はリーグ12位と苦しむが、ぶれることなく目標とするJ1昇格へ向け突き進む。
「僕は2年目に水戸でPOに行けるか行けないかぐらいの状況を経験している。J2は夏場が本当の勝負。夏にいかに勝ち点を重ねられるかでガラッと変わる。勢いづけば無理な数字ではない。僕が入ることで、勢いをもたらしたい」
背番号55の吹き込むフレッシュな風が、上昇気流を生む。
神戸時代の同僚だったDF大﨑(右)と会話を交わすDF宮(中央)
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