ファイターズ
《ハム番24時》5月26日

1軍投手陣の最年少選手には、試合前練習で使用するリュックサックを運ぶ役目がある。4月8日に柳川が1軍に昇格してからは、21歳の長身右腕がずっと担当していた。「早く後輩が上がってきてほしいですねー」と冗談交じりに話していたこともあったが、5月22日についに、孫易磊が1軍に昇格。最年少は台湾出身の20歳となった。
しかし〝柳川先輩〟は優しかった。「いきなりイーレイに(リュックを)持たせるのも、ちょっとかわいそうかなと思ったので」と、役目を継続。初の1軍で気苦労も多いだろうと考え、少しでも後輩の負担を減らしてあげようとしていた。ただ、岩本チーム統括副本部長からの「イーレイにもそういう仕事をちゃんとやらせてね」という助言もあり、今は交互にリュックを背負い合っている。
柳川は昨季、支配下登録を勝ち取り、初めて1軍に昇格。8セーブを挙げるなど、緊張する場面で登板し実力を示した一方で、体にかかる負担の大きさも実感した。だからこそ、「イーレイがケアをしっかりできるように、言ってあげたいなと思っています。〝台湾の至宝〟なので(笑)」と、後輩のコンディションを気にかけている。
孫にとっても、年が近く、鎌ヶ谷にいる時から気心知れている先輩の存在は大きい。「気にしてくれてありがたい。(体のコンディショニングに)しっかり気を付けたい。(柳川の存在は)心強いです」と感謝していた。
2人ともまだ若いが、投げるボールは超一級品。仲良しコンビで切磋琢磨し、投手王国をつくり上げていってもらいたい。