３月３１日のロッテ戦に先発登板

　日本ハムの上原健太投手（２９）がロッテと激突する開幕カードの３戦目（３１日、ＺＯＺＯマリン）に先発することが決まった。１５日までに新庄剛志監督（５２）が明かした。昨季、自己最多の１００イニングをクリアした９年目左腕が、初の開幕ローテーション入りを勝ち取った。

新庄監督が予告

　シーズン開幕まで２週間。佳境を迎えている先発ローテ争いに触れた新庄監督は「上原くんはもう決めています。あんだけのピッチングしたらね、そりゃあ、入ると思いますよ。（ロッテ３連戦の）３つ目に行きます」と予告した。

第５戦のみ不確定

　開幕投手は伊藤が務め、第２戦は加藤貴が濃厚。第３戦が上原となり、本拠地開幕となる第４戦はオリックスからＦＡで加入した山崎に託される。第５戦のみ不確定で「根本くん、北山くん、バーヘイゲン、鈴木くんの争いということ」と説明した。

浮かれずに危機感と緊張感

　３本柱の次に首脳陣の信頼をつかみ取ったのは、２０１５年ドラフト１位の上原だった。伸び悩む期間を経て、試行錯誤しながらはい上がった。喜びもひとしおだが、浮かれてはいなかった。「どこでどんな順番で投げようが、やることは一緒。責任感という意味ではだいぶあると思う。開幕ローテを争って、そこに入れなかった投手たちが後ろで待ち構えている。こっちがコケればそこに入ってくる。危機感、緊張感はある」と口元を引き締めた。

聞かなかったことに…？

　ブルペンで投球練習をしているとき、新庄監督から直接、登板日を伝えられたという。のどから手が出るほどほしかった１枠だったが、重圧に押しつぶされないよう平静を装い「そのときは、聞かなかったことにしようと思って（笑）。何か変に考えちゃうかもしれなかったので」と冗談交じりに振り返った。

横から見てどれくらい速いのかな

　開幕３戦目。ロッテは佐々木の先発を公表している。球界を代表する右腕との投げ合いになるが「試合でマッチアップするのは初めてだと思う。ただ、自分がしっかり抑えれば、負けることはない。どんな投手が相手でもそれは一緒。相手が誰とか気にしてはいない。気になるとしたら、横から見てどれくらい速いのかなと、それくらいです」と、惑わされることはなかった。

ゴールはもっと先

　開幕ローテ入りはあくまでも一つの目標で通過点。ゴールはもっと先にある。「シーズンの最後まで（１軍に）いることによって初めて、開幕ローテに入る意味が確立されるのかなと思う。イニングをたくさん稼ぐチャンスだと思うので、貪欲に投げていきたい」。昨季の奮投をステップに、エース格へのし上がる。