コンサドーレ
2023/12/20 19:00

《赤黒戦士 憧れの名選手》①MF駒井善成 元イタリア代表FWデル・ピエロ

憧れの名選手に元イタリア代表FWデル・ピエロを挙げたMF駒井

新連載企画がスタート

 北海道コンサドーレ札幌の2023年シーズンが終了し、現在チームは来年1月中旬の始動まで束の間のオフを送っている。道新スポーツデジタルでは、札幌の選手がプロになる前に憧れた名プレーヤーを語る不定期連載企画「赤黒戦士 憧れの名選手」を開始する。第1回はMF駒井善成(31)。語ってくれた憧れの選手は、セリエAの名門・ユベントスなどで活躍した元イタリア代表FWアレッサンドロ・デル・ピエロ(49)だ。(敬称略)

ユーベで290得点 イタリア代表の2006年W杯優勝にも貢献

 デル・ピエロは1993年から19シーズンにわたって、ユベントスに君臨したレジェンドだ。そのユベントスでは通算705試合、290得点を記録。セリエAを6度優勝し、国内カップ戦やUEFAチャンピオンズリーグも制覇している。イタリア代表でも2006年のドイツW杯の優勝に貢献。ユベントス退団後はオーストラリア、インドと渡り歩き、2014年に引退した。

ユベントス時代のデル・ピエロ

 

「何で俺はキックやらへんかったんや」

 左45度付近からファーポストへのシュートで得点を量産したことから、そのエリアは「デル・ピエロ・ゾーン」と呼ばれており、駒井少年もその正確無比なキックに惹かれた。「やっぱり、あの『デル・ピエロ・ゾーン』ですね。イタリアサッカーのハイライトでも、あのシーンが出る。斜め45度からの得点シーンがいっぱい流れてきていて、すごくうまいなって思ったところからでした」。ただ、一つ後悔していることがある。「それを真似していたら、もっとうまくなっているはず。あんなにデル・ピエロが好きやったのに、何で俺はキック(の練習を)やらへんかったんやって、今になってめっちゃ思います」と苦笑いした。

思い出すのは08年Rマドリード戦の鮮やかなシュート

 とてつもなく印象に残っているゴールがある。その一撃は2008年のUEFAチャンピオンズリーグで生まれたものだった。同年10月21日のユベントス対レアル・マドリード戦。バイタルエリアでパスを受けたデル・ピエロは、ペナルティーエリア手前でそのままシュートを放ち、ゴールネットに突き刺した。レアル・マドリードの名手・GKカシージャスでも反応できなかった光景は、今でも脳裏に焼き付いている。「カシージャスが一歩も動けてないと思います。マドリー戦やったんで、鮮明に覚えてます」。

FK披露した札幌ドームで自身の〝アイドル〟だったことを伝えると

 そして、今年9月16日ホーム湘南戦の試合前イベントで、デル・ピエロが02年日韓W杯以来となる札幌ドームに訪れ、赤黒のユニホームを着て往年のFKを披露した。駒井は「『小学生の時、デル・ピエロさんをずっと見ていて、一番最初に好きな選手でした』と伝えたら、『ありがとう、嬉しいよ』みたいな感じで言ってくれました。かっこ良かったです」と、目を輝かせながら至福の時間を振り返った。イタリアのレジェンドの存在が、駒井のサッカーの原点だった。

今年9月16日、ホーム湘南戦の試合前イベントに登場し、FKを蹴ったデル・ピエロ氏

 

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