ドラ３野手の宮崎一樹　中学時代は調布シニア　チームメートになる「憧れすぎてしゃべれない人」とは

３拍子揃った大型外野手　山梨学院大で指名あいさつ

　清宮先輩、仲良くしてください―。　日本ハムからドラフト３位で指名された山梨学院大の宮崎一樹外野手（２２）が３日、同大で大渕ＧＭ補佐兼スカウト部長、高橋スカウトから、あいさつを受けた。中学時代は調布シニアに所属し、２学年上に清宮がいた。当時は「一緒にグラウンドに立ったことはないですし、まだ話したこともないです」と交流はなく、連絡先も知らないが、入団後は再びチームメートになる。

たどり着いたプロ舞台　目標は清宮とのクリーンアップ形成

　学年は２つしか違わない。それでも中学１年の宮崎少年にとって、清宮は雲の上の存在だった。「本当に憧れというか、自分は１年生でちっちゃくて、全然、実力もなかったので、憧れすぎてしゃべれないぐらいの人だった」と振り返る。

　そこから努力を積み重ね、中学時代には手が届かなかった先輩と、同じ舞台に立つ権利を得た。「プロのユニホームを来て、一緒に戦えるのはすごくうれしい」。将来、ともにクリーンアップを形成する姿もイメージし、「最終的には、そういうところを目指していきたい」と力を込めた。

まずは弟子入りを熱望　「かわいがってもらいたい」

　同じシニアの後輩という特権を生かし、積極的に話を聞きにいくつもりだ。「同じチームでした、としっかりごあいさつして、コミュニケーションを取ってみたい。バッティングについて聞いてみたいですし、かわいがってもらいたいです」と、早速〝弟子入り〟を熱望した。

新庄監督を彷彿とさせるプレースタイル　直接指導も熱望

　選手としてのタイプはまさに〝新庄２世〟だ。右打ちの外野手で、俊足かつ強肩。オープン戦で登板経験のある指揮官同様、投手力にも定評があり、現在は「たぶん１４５キロくらい出る。投げるのが好きなんです」と本職顔負けの球威を誇る。

　打撃はスイングスピードが速く、長打力にも魅力がある。宮崎自身も「現役時代の新庄監督とプレースタイルが、かぶっているところがあると、自分の中で勝手に思っている。アドバイスだったり、ご指導をいただいて、自分自身の成長につなげたい。（新庄監督と）同じように、会場を沸かせられるようなプレーをしたい」と、新庄スタイルの継承に意欲を見せた。

伸びしろは抜群　大渕スカウト部長「トリプルスリーを狙えるように」

　球団からは、現時点の能力だけでなく、ポテンシャルを高く評価されている。指名あいさつに訪れた大渕スカウト部長は「身体能力の高さと、努力する能力。この２つが揃っていた。今現在は、確かに上位で指名される野手とは評価が違うかもしれない。成績が出ていないかもしれない。これからの伸びしろという意味で評価しています」と３位指名の理由を説明。「もちろんレギュラーで、うちを引っ張るような選手になってほしい。投げること、走ること、打つこと、いろんな面で潜在能力にたけている。全部を出し切って、トリプルスリーを狙えるようになってほしい」と大きな期待を口にした。

プレーだけじゃない　笑いのセンスも抜群！？　

　野球漫画「メジャー」を愛し、大学では同作のアニメにもハマった。「すごく好きで、大学生活中に２、３周しました。自分の原点というか、始まりの漫画。試合前とか、気合を入れたい時に見て、モチベーションを上げていました。好きなキャラクターは眉村です」。ファンに覚えてもらう方法を問われた際には、「実家がそば屋だけど、そばアレルギーです」と明かし笑いを誘うなど、親しみやすさ満点の好青年だ。