■７月５日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

　北海道コンサドーレ札幌は、８日の福岡戦（ベススタ）に向けて攻撃練習などで調整した。負傷のため戦列を離れ、６月２２日に部分合流していたＭＦ青木亮太（２７）が約１カ月半ぶりに全体合流。実戦復帰に向けてアピールした。

昨季のチーム得点王　今季は度重なる負傷に泣かされる

　「うれしいですね。（今後は）しっかりと体のケアをしながらやっていきたい」と、久しぶりに１１対１１に参加した青木が喜びを表した。昨年はリーグ戦で８得点を挙げ、チーム得点王。後半アディショナルタイムの劇的なゴールを度々挙げるなど、記録にも記憶にも残る１年を過ごした。昨季を上回る期待を受けてシーズンインした今季だったが、ここまでは浮き沈みの大きいシーズンだった。

　開幕３戦目の３月４日アウェー新潟戦は先制点を決めたが、左足もも前を痛めてハーフタイムで負傷交代。約１カ月の離脱となった。４月１日のホーム川崎戦で戦線復帰したが、再び５月３日ホーム鹿島戦で今度は左もも裏の肉離れを発症。それでも順調な回復を見せて、３週間後の同２４日ルヴァン杯ホーム横浜Ｍ戦の後半途中から出場すると、そこから１６分で決勝点をゲット。準々決勝進出に大きく貢献するゴールを挙げた。しかし、再び悪夢は訪れた。その２日後の５月２６日。名古屋との古巣戦を翌日に控えた練習中に、再び同箇所を負傷し、三度戦線を離れることとなってしまった。

福岡との前回対戦は３０秒前のハンドを取られ　得点取り消し＆ＰＫ献上

　福岡には前回対戦で人一倍、悔しい思いをしている。１点リードの後半８分、ＭＦ浅野雄也（２６）がハーフウェーライン付近から約５０メートルのスーパーロングシュートでネットを揺らしたが、ＶＡＲチェックの結果、その約３０秒前の青木の自陣ペナルティーエリア内でのプレーがハンドだったと判定され、ゴールが取り消されただけでなく、ＰＫも与えてしまった。２点差をつけたはずが、逆に同点に追いつかれ、結果２－２のドローという〝悲劇〟が起こってしまった。

リベンジ「できる準備はしている」

　リベンジの舞台となる福岡戦の出場は監督の判断となるが、「できる準備はしているよ、っていうだけです」と、ＧＯサインが出ればいつでも行ける準備はできている。「ここから一個一個、試合を積み上げて、勝っていくだけ」。上位浮上には欠かせない背番号１１の帰還を追い風に、札幌が勢いを加速させていく。