コンサドーレ
2021/10/22 15:30

≪河合CRC竜の眼≫ トゥチッチ 来日初ゴールへもっとエゴ出せ

来日初ゴールが待ち遠しいFWトゥチッチ

 北海道コンサドーレ札幌の河合竜二CRC(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン、43)が赤黒戦士の魅力に迫る連載企画。今回はFWミラン・トゥチッチ(25)に注目する。期待される来日初ゴールを奪うために、必要なこととは―。

ボールに関わる頻度を増やせ

 戦術にも慣れ、フィットしてきた。オールラウンダーで技術はしっかりしているし、ボールを受けるタイミングも試合を重ねるごとに良くなっている。
 FWジェイのような生粋のポストプレーヤーというタイプではない。相手を背負ってのプレーよりは、前を向いた方がチャンスをつくることができる印象。シャドーで起用しても面白い。
 加入から2カ月。本人もそろそろ得点が欲しいところ。すでにチームに打ち解けてはいるが、助っ人として求められることは結果。「俺の仕事はゴールだ」と分かっているからこそ、ネットを揺らし、スッキリしたいのでは。時間がたつほどに焦りも出るだろうが、平常心で頑張ってほしい。
 得点を奪うには、ボールに関わる頻度をもっと増やしていくこと。ペナルティーエリア内で自分がもらえる動きをし続ける必要がある。誰かがシュートを打つタイミングでも、選択肢を増やす動きが求められる。
 チームメートはミランが受けに来るタイミングをしっかり見てあげる。そして彼に対して、もっと要求していい。柔軟に受け入れる姿勢を持っている。
 人柄は申し分なく、ハリー通訳からも「めちゃくちゃ、いいやつ」と聞く。紳士的で、日本の文化を知りたいという心を持っている。彼のように聞く耳をもった外国人選手は貴重な存在だ。
 人間性は誰もが認めているので、試合中はもっとエゴを出していい。ピッチ内でも“いい人”でいる必要はない。自分の特長を出すことに集中すれば、来日初ゴールはそう遠くないはずだ。(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン)

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