２０１８年以来の凱旋マウンド　「チームが勝てるように」

　日本ハムの上原健太投手（２９）が２８日に沖縄・那覇で行われる西武戦に先発登板する。同県出身の左腕は「暖かいので投げやすいと思う。空気感には慣れているので、そういう意味では地方球場の中ではやりやすいんじゃないかな」と、心待ちにした凱旋マウンドで今季２勝目を目指す。

　２０１８年に同地で行われたソフトバンク戦は、先発して５回１失点。勝ち負け付かずの結果となった当時の記憶を鮮明に覚えている。「めちゃめちゃ暑くてやばかったんですけど、悪い感じはせず、良いイメージ。勝ちが付けばいいけど、それよりもチームが勝てるような試合をつくるのが一番の仕事。そういう気持ちで試合をつくることに集中したい」と力を込めた。

　家族も観戦に訪れる予定の一戦。故郷の声援を背に受けて躍動する姿を届けるつもりだ。

沖縄県人同士の投げ合いに大きな意義

　「うちなーんちゅ」が熱い火花を散らす。西武の予告先発も沖縄出身の与座。県人同士が地元で投げ合うことに、左腕は大きな意味を見いだしている。「沖縄にはプロ野球チームがない。プロ野球に触れたり実感する場面は１年に１回あるかないか。試合で沖縄出身の選手が投げるのは少年野球をやっている子たちには、すごく良い刺激になると思う。僕が小学生の時はプロ野球って画面の中の世界だったので」。夢とロマンが詰まった球場で、子どもたちのヒーローになってみせる。