前回登板は楽天に勝利して今季２勝目も「もっと内容にもこだわりたい」

　盟友を封じ、勝利をつかむ。日本ハムの上沢直之投手（２９）が、２９日のソフトバンク戦に先発する。前回登板の２２日楽天戦は７回２/３を投げ３失点。本調子とはほど遠い状態ながら、粘りの投球で今季２勝目をマークした。連勝へ向け「チームの勝ちに貢献できていることに関してはすごくうれしいけど、もっと内容にもこだわりたい。まずはチームが勝てるように頑張ります」と表情を引き締めた。

近藤との対戦に「ボール球を投げても振らない。打ち損じ待ちで勝負していけたら」

　柳田、栗原ら好打者が顔を揃える強力打線に、昨季までチームメートだった近藤が加わった。移籍後も巧打は健在で、現在はソフトバンク打線の中軸を担っている。上沢は「すごく楽しみだけど打たれないようにしないと。ボール球を投げても振らないので、どんどんストライクゾーンに投げた方がいい。打ち損じ待ちで、勝負していけたらいいなと思う」と、対戦を心待ちにした。

　最も警戒するのは驚異的な選球眼だ。「今まで味方としてずっと見てきたけど、簡単に２ストライクに追い込まれても気付いたら３ー２になっている。本当にいいバッター」。ボールの見極めが抜群に上手い近藤に対して、きわどいコースを突く投球は得策といえない。大胆に勝負を仕掛けることで四球による出塁を防ぐつもりだ。

　真っ向勝負でキーマンを抑え、エスコンフィールド北海道での初白星を狙う。今季は新球場で２試合に登板し０勝１敗と苦戦。１５日の西武戦は制球難に陥り、自己ワーストタイの９失点と大炎上した。「いいピッチングができていないので、見に来てくれている方にいい試合を見せられていない。少しずついいボールも出てきているので、それをしっかりゲームで出せるようにしたい」。エースの責任を果たすために全力で腕を振る。