「しょうがなくＤＨをやらせてもらっていた。これからは守備に就きたい」

　自主トレ期間中の１月３０日に右手人さし指を骨折した日本ハムドラフト３位ルーキー・加藤豪将内野手（２８）の完全復活が見えてきた。２１日からスローイングを再開しており、まもなく実戦でも守備に就く見込み。ここまで紅白戦や練習試合はＤＨで出場してきたが「自分自身はＤＨが大嫌い。今まではしょうがなくＤＨをやらせてもらっていたので、これからは守備に就きたいです」と意外なこだわりも明かした。

　骨折から２週間ほど経過するまでは、スマホの画面をタッチするだけで人さし指に痛みが出て、中指で操作していた。今は順調に回復し、痛みが消えた一方で、指先の感覚が鈍化しているという。「投げている感覚があまりないので、それを戻すためにいろんなものを触ったり投げたりすればいいのかな」と、完治に向けてリハビリを続けている。

内野５人の変則シフトにも理解「アメリカだとシフトがすごいある」

　２２日の練習では、二塁に入ってノックを受けた。新庄監督の指示で実践された内野５人、外野２人の変則シフトにも参加。五十幡、江越ら俊足の外野手が多く、フライが上がった場合に２人でも広範囲をカバーできると判断。内野の間を狭めて１点を阻止するための作戦だった。

　メジャーでは最先端のデータを駆使する。大胆に守備位置を変えるケースも珍しくない。米国帰りの加藤豪にとっても必然の取り組みで「アメリカだとシフトがすごいあるので。ゴロが来る（確率が高い）ときは内野５人ということですね」と意図を理解していた。

　攻守にわたって経験に基づく引き出しが多く、さまざまなシチュエーションにも即時対応が可能だ。新人扱い不要の超即戦力は、すでに主力の風格を漂わせている。