ファイターズ
2021/09/11 15:02

≪岩本勉のガン流F論≫井口の「投げっぷり」今なら抑え任せられる

 ブルペンから出ていって、マウンドを整え、ロジンを触り、決断に満ちた第1球を投げる井口が頼もしかった。反応をうかがうようなボールではなかった。自分の表現方法を見つけたのだろう。今なら抑えを任せてもいい。そう思わせてくれるだけの成長を感じる。

 今季の彼は入団発表のときの言葉を思い出したのではないか。セールスポイントを聞かれ「投げっぷり」と答えていた。打者の懐に目いっぱい投げる姿を見てほしいと。初心の決意表明だった。

 口に出すのは、弱い自分を鼓舞するためだ。昨季まではセールスポイントを出しきれず、苦労した。今は周囲の台頭もあり、酸いも甘いも経験した中で使命感を持って戦っている。初心に帰って有言実行している。

 B・ロドリゲスはクイックに課題があり、得意のツーシームはボールになることが多い。長いイニングかセットアッパーが合っている。抑えは、ドーンとストライクを投げられる投手が適任。現状だと井口しかいない。それだけ評価は高くなっているし「ここではねろ!」とエールを送りたい。(本紙評論家)