高卒４年目の畔柳が初めてＣＳのベンチ入りメンバーに名を連ねた。登板機会は１度で、１回無失点の好投。「ブルペンにいても緊迫した場面が多くて、ピリピリすることがありましたね。回が終盤になって勝ちパターンのピッチャーの出番がくると、引き締まるような感じはありました」と、短期決戦ならではの空気に触れた。

　熱望していた初登板はかなった。ただ、投げない日も得るものは多く「その場にいるだけでも成長できると思う。ＣＳの緊張感を味わっておけばシーズンに入った時、これ以上の緊張感は来ないと思える。すごくいいメンタルトレーニングにもなりましたし、良い経験ができたと思います」と実感を込めた。

　勝手が分からない部分もあったが、調整や準備を含めて平常心でマウンドに上がれるように、先輩がサポートしてくれたという。「みなさん優しいです。宮さん（宮西）とか玉井さんとか杉浦さんとか、ベテランの方が多いですけど、どういうメンタルで試合に臨んでいるか、話を聞いて勉強になりました。先輩たちがやりやすい環境にしてくれて、引っ張ってくれていました」と感謝した。

　総力を結集した戦いは幕を閉じた。念願のＣＳファイナル突破、日本シリーズ進出はならなかったが、ファイターズは最後まで「ワンチーム」だった。