矢沢宏太 2軍で3週間ぶりに実戦復帰 「ファームで1軍に呼ばれるようなプレーを」
実戦復帰した矢沢=撮影・工藤友揮
■イースタン・リーグ8回戦 ヤクルト2-1日本ハム(5月7日、鎌ケ谷スタジアム)
2三振も完全復活へ第一歩
日本ハムの矢沢宏太投手兼外野手(24)が「1番・DH」で実戦復帰。1軍再昇格に向けて、また一つステップを駆け上った。
左太ももを負傷していた矢沢が、3週間ぶりに公式戦の舞台に戻って来た。2打席のみの予定で臨んだ復帰戦は、ヤクルトのドラフト1位ルーキー・中村優の前に2三振と、快音こそ聞かれなかったものの、久しぶりに元気にプレーする姿を、鎌ケ谷のファンに披露した。
試合後には居残りで打撃練習
「(ボールの)スピード感というところが久々で、『まあ、こういう感じだよな』みたいな感じでしたね。あと距離感も、(マウンドとの)18.44メートルがちょっと長く見えたというか。そこの距離感とかを、いろいろとやっていく中で、早くつかんでいきたいなと思います」
試合後には室内練習場で居残りで打撃練習を行うなど、早期のブランク解消を目指している。
復帰後初打席に立つ矢沢
5日には守備練習も敢行 「プレーは何一つ問題なく」
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この日はDHでの出場となったが、5日の試合前には守備練習にも参加した。
「もう全然、(守備の)プレーは何一つ問題なく。リハビリで全て確認したので」。試合で守備に就く姿も、そう遠くないうちに見ることができそうだ。
イニング間のキャッチボールで、懸命に体を伸ばしてボールをキャッチする矢沢
4月のロッテ戦で負傷
4月16日のロッテ戦(ZOZO)。七回に左翼の守備で大飛球を追い、見事にキャッチするファインプレーを見せたものの、そのままフェンスに激突。プレー続行不可となって途中交代した。診断結果は左大腿骨内顆骨挫傷および左大腿四頭筋筋挫傷。登録抹消を余儀なくされた。
「膝が痛すぎて、歩けないぐらいだったので、これはちょっとマジでやばいなと思ったんですけど」。負傷直後は不安を感じていたが、「3日ぐらい安静にして、病院に行ったりとかしてからの回復は結構、早くて。日に日に良くなっているな、という感じで、順調にリハビリは進んだかなと思います」。不幸中の幸いで大事には至らなかった。「もう腫れも引きましたし、可動域もしっかり出ているので」と、完全回復が見られたことで、無事に復帰の時を迎えることとなった。
4月16日のロッテ戦、七回、ロッテ・寺地の打球を好捕するもフェンスに激突する矢沢
すべてをプラスに 「今までの考えを整理した」
離脱期間には治療を行う一方、「打席にどういう考え方で立っていたのか、コーチ、アナリストの人と共有して。いろいろ想定されるメリット、デメリットというのを話しながら、今までの考えを整理した。そんな時間になったかなと思います」
開幕からの戦いぶりを自己分析する時間にも充てた。1軍復帰に向けて、着々と準備を整えつつある。
結果を積み重ねて1軍へ
「まずは(1軍に)上がれるようにファームでしっかりアピールを。『けがが治りました、上がります』という選手ではないので、ファームで1軍に呼ばれるようなプレーをして、1軍に上がって、そこでも良いプレーをしたいなと思います」
今季は野手に専念し、好守と好打、快足で開幕からチームを盛り上げてきた。復活へのカウントダウンがいよいよ始まった。
