■４月１４日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

　〝新鮮力〟コンビが、アピールに燃えている。北海道コンサドーレ札幌は１７日のルヴァン杯・沼津戦（愛鷹）に向けて、全体練習を行った。１３日の新潟戦（デンカＳ）の先発組はランニングなどの軽めのメニューでリカバリーに努めた。カップ戦が始まると、ＭＦ原康介（１８）とＦＷ出間思努（１８）の高卒ルーキーコンビにとって、同時出場の可能性が高まる。互いに切磋琢磨し、自分たちの立ち位置を上げていく。

「フィジカルが足りない」守備もっと高める

　札幌の未来を担う２人が、カップ戦からの成り上がりを狙う。第２節鳥栖戦で早々にＪリーグデビューを果たした原は、続く第４節町田戦で初ゴールをマークするなど、好スタートを切った。「仕掛ける部分はチャレンジできている」と確実に手応えをつかむ一方で「フィジカルが足りない。守備とかもっと高めていかないと、スタメンにはまだまだ」と課題を口にした。現在はＭＦ長谷川竜也（３０）に助言をもらいながら、クロス磨きに時間を費やしている。「まずはニアの相手を越すことと、キーパーに触られないことを意識しています。（軌道が）高すぎず、でも引っかからないように」と、より精密なキックを身に付けるつもりだ。今後、スタメン争いに加わるためにも、カップ戦は貴重なアピールの場だ。「三上さん（代表取締役ＧＭ）からも『そういうところで結果を出していけ』と言われているので、そこは意識したい」と鼻息は荒い。

右ハムストリング肉離れから復帰の出間

　同じく高卒ルーキーの出間は１月の沖縄キャンプで右ハムストリング肉離れに見舞われたが、もう体に不安はない。「（カップ戦は）チャンスが増えると思うので、練習のパフォーマンスをもっと上げていきたい」。練習試合で出場を重ね、実戦勘を徐々に取り戻しつつある。「だいぶ良くなってきている。ぼちぼちですね」と出間。１２日には札幌Ｕ－１８の後輩であるＤＦ坂本勘汰（１７）とＭＦ川崎幹大（１７）がトップチーム登録（２種）された。「自分もですけど、出た試合でチャンスをつかめれば」と刺激を受けているようだ。

フレッシュなホットラインに期待

　同学年はチームで２人だけ。出間は原のことを「かまちょ（構ってほしいの意）」と表現し、「（対応は）無視か、ツッコむ。大体ツッコんでますけど、遊びで無視することもあります」と笑った。原は「自分ではわかんないですけど、同期は１人しかいないので（かまちょな部分が）あるかもしれないですね」と積極的にコミュニケーションを取りにいっている。自然と同時出場の期待が高まる中、原は「一緒にやれたらいい。お互い結果を出せるように一つずつ頑張っていけたら」と話すと、出間も「一緒に出たいですね」と続いた。原のクロスから出間が得点を決めたとき、札幌に新たなホットラインが生まれる。