本音トークをほぼノーカットでお届け！

　日本ハムで２年ぶりに復活した〝さちとら〟こと山崎福也投手（３１）＆伏見寅威捕手（３３）。２人のスペシャル対談が道新スポーツデジタルで実現した！　『さちとらに聞きたい１０のこと』と題し、オリックス時代からバッテリーを組む２人のコンビ仲を深掘りします。【前編】は初対面であいさつした意外な場所や、「仲が悪かった」と振り返る時期の話まで。終始、笑いが絶えなかったトークをほぼノーカットでお楽しみください。

２年ぶりの再結成　春季キャンプは第３クールを終えた

【１】〝さちとら〟再結成に沸いた春季キャンプも中盤。ここまでを振り返ってください

伏見（以下とら）「体は健康なので順調だと思います」

山崎（以下さち）「僕も順調です」

とら「また一緒のチームでプレーすることになって、最初はちょっと違和感がありましたけど、一回ブルペンで受けて、すぐ思い出すというか、今は普通の感じです」

さち「僕も懐かしい感じがして良かったなと思います」

―３日には山崎選手が初めてブルペン入りし、伏見選手を相手に４３球を投げました

とら「コーチから、福也は何回も受けているからいいでしょ、大丈夫でしょ、と言われていたんですけど、タイミング良く入って来たので、受けちゃえという感じで受けました」

さち「どんな雰囲気かも分からなかったので、安心感がありました」

初対面は寮のあの場所　焼き肉でコミュニケーション

【２】ともに大学を経てオリックスに入団。初対面、覚えていますか

さち「覚えています！　僕！　トイレです」

とら「全然、覚えていない…」

さち「自分が入寮して、最初にあいさつしたのが寮でした」

とら「俺、寮生？」

さち「そうです。寮のトイレであいさつしました。ここであいさつ！？　みたいな。フフフ」

とら「覚えていない…」

さち「トイレだったので、ここかよ！みたいな感じでした。ハハハ」

―もともと面識はあった？

さち「ないんですけど、知ってました」

とら「僕も名前を知っていて、そこで初めましてだったのかな。全然、覚えていないけど…」

さち「めっちゃ覚えています」

とら「え～そうなんだ」

―仲良くなったきっかけは

さち「バッテリーを組み始めてくらいですかね」

とら「深い話をし始めたのは、試合で組むようになってから。最初はなんか、たまにご飯に行く。お互い寮生だったので、『サチ、おまえ暇なら行く』みたいな。焼き肉とか行きました」

さち「行きましたね～。裏のね！　下のやつですよね。ハハハ」

とら「シンシン何秒焼きみたいなやつ、永遠に食べていたよね。これ、いっていいですかと。先輩がおごるというか、ごちそうするのが普通なので。一緒に行ったら、ごちそうしていたよね」

２０年の日本ハム戦で初スタメンバッテリー　印象深い佐々木朗との投げ合い

【３】オリックス時代の２０２０年からバッテリーを組んでいる。印象に残っている試合はありますか

さち「やっぱり日本シリーズじゃないですか」

とら「シリーズ男！」

さち「シリーズの時…」

とら「点取られなかったよね。福也は」

さち「２２年は。去年は全然あれでしたけど、ボロボロでした」

とら「去年はね。僕は結構、覚えていますよ。最初のファイターズ戦もやっぱイメージありますし、５回か６回くらいまで」

さち「六回途中ですね」（※１）

とら「それがスタートだったので印象深いです。あと、あれだ！（ロッテ佐々木）朗希との投げ合いだ」

さち「五回までだ」（※２）

とら「あれは覚えているわ。あの時、ちょっと仲悪かったんですよ」

さち「そうだそうだ！　あの時に僕、怒られたんですよ」

とら「マジで仲悪かった」

さち「だって自分、怒られましたもんね」

とら「僕がめっちゃキレたんですよ。福也に。そしたら、福也も『ハァ～』みたいになって、口を聞いてくれなくなった。もう、おまえ勝手にしろと突き放して、福也も僕と話もしてくれない。朗希との投げ合いは１―０で勝った。五回まで福也が投げて、継投で勝ったんですけど、福也はそういう時にいいピッチングする」

さち「ハハハ」

とら「イライラしている時、調子がいい」

さち「はいはいはいはい。確かその前の試合で打たれたんですよね」

とら「ちょっと良くないのが続いていた」

さち「そうです。バンと打たれていたのを引きずっていたんです。それでですよね」

とら「いろいろしゃべって。こういうのをやろうと言ったことを福也がやってくれなくて、だったら勝手にしろって」

さち「そうです。そうです」

とら「突き放したら、福也が怒って…」

さち「ハハハハハ！」

とら「逆ギレだろ。俺が正しいはずだよ」

さち「そうですね（笑）逆ギレではないですよ。ちょっとスネたくらいです。怒ってないです！　スネました！」

とら「勝負事になると結構ね…」

さち「まあまあ、そうっすね」

とら「お互い熱いので。まあいいや、では終わらない。福也も試合で投げている顔を見たら、こんな一面もあるんだなって思うくらい熱いです。僕もやられたらイライラするので、そこでちょっと、オイみたいなね」

安心感を与える女房役　イケメン左腕は竹を割ったような性格

【４】ケンカするほど仲が良い。お互いの好きなところを挙げてください

さち「優しい。フフフ。シンプルに頼りになりますよね。安心感があるので。寅威さんがいるといないで違いますよね。（日本ハムに）入ってくる時の気持ちが」

とら「福也はハッキリしていていい。なんかネチネチしているところがない。さっぱりしている。好きな人は好き、嫌いな人は嫌い」

さち「ハハハ」

とら「嫌なことは嫌」

さち「そうですね。はい」

とら「僕はそういうところがうらやましい。僕は相手に合わせちゃうタイプなので…。でも、福也は絶対に合わせない」

さち「しないかな～。しないですね」

とら「合わせたくないタイプなので。できるけど、嫌なことは嫌って言える。僕は合わせちゃうタイプなので、あれだけハッキリ言えたらいいなって」

さち「僕、そんなにハッキリしていますか？　それはいいんですか？」

とら「いいことだよ。本当に」

さち「寅威さんはコミュ力ありますよね。そこはすごい。（日本ハムで）２年目なのに、もう１０年目みたいな感じじゃないですか。ハハハ。そこはすごいっすよね」

とら「年下しかいないからね」

伏見が山崎に嫉妬！？　互いを認め合う２人

【５】付き合いが長いお二人。相手の意外な素顔を教えてください

さち「なんだろ～」

とら「どう見えているんだろうね。俺のことも。福也のことも。でも、ホント爽やかですよね。いつ見ても爽やか」

さち「本当ですか～」

とら「朝一に会っても爽やか、肌もきれいだしさ～。むかつく！」

さち「ハハハ」

とら「むかつくくらい爽やか」

さち「いやいや、どうなんですかね。自分では分からないから」

とら「男がむかつくくらい爽やか。良い意味でね」

さち「寅威さんは何だろうな～。常にお兄ちゃん的な感じです。頼れる人という感じで、そこは変わらないですよね」

とら「うるさいよね。小言があるよね」

さち「小言？！　イジリ方うまいですよね。イジリ方うまいです。そういうので仲良くなれるんだと思います。他の人との絡みを見ていても」

とら「福也も俺のことイジってくるよね」

さち「イジらないですよ！　僕、寅威さんのことはあんまイジらないですよ」

とら「きょうだってアップの時に、寅威さん誰にも勝てていないですよね、とか」

さち「あ～。ダッシュの話ですよね！」

とら「足遅すぎでしょ、みたいな」

さち「みんな速いですよね」

とら「周りが速いからね」

（※１）ともにスタメンで初めてバッテリーを組んだのは、２０２０年７月９日の日本ハム戦（京セラドーム）。山崎は六回途中３失点（自責点２）で勝敗付かずだった。

（※２）２２年９月２日のロッテ戦は、完全試合男・佐々木朗とのマッチアップ。バッテリー間で険悪ムードが漂う中、山崎が５回無失点で５勝目を挙げた。

気になる後編は１６日にアップ予定！

　さちとら対談【後編】は１６日にアップ予定。まだまだ続きますので、乞うご期待ください！