ファイターズ
2023/11/09 22:05

育成・山本晃の進化の理由 防御率が8・77→3・13に 来年こそ鉄腕と関学リレーだ

ブルペンで力投した山本晃(撮影・近藤裕介)

■秋季キャンプ(11月9日、国頭)

キャンプ2度目のブルペンで力投65球

 日本ハムの育成4位ルーキー・山本晃大投手(24)が、沖縄・国頭で〝勝負の2年目〟に向けた準備を進めている。9日には、今キャンプ2回目のブルペン入り。変化球の精度を課題に、65球を力投した。「低めの変化球で三振が取れるようになりたい。きょうは良い感じに投げられました」と充実感をにじませた。

コツつかみ 6月後半から11試合連続無失点

 プロ1年目の今季は、前半戦で壁にぶつかった。大量失点を喫する試合も多く、6月までに25回⅔を投げ、防御率8・77と苦しんだ。ところが、後半戦は一気に成長を遂げた。6月後半から11試合連続無失点を記録し、7月以降は31回⅔を投げ、防御率3・13。「後半戦は打ち取り方のコツが分かってきた」と自信をつかんだ。

ブルペンで力投した山本晃

 

2軍調整中の鉄腕からタイミング学び 「これや!」

 飛躍の理由は、大きく二つある。一つは、関学大の先輩・宮西のブルペンを観察し、ヒントを得たこと。「一回、宮西さんのピッチングを、ブルペンの後ろで見させてもらったことがあるんです。その時に、やっぱり足を上げてから横を向いている時間、ためが長いなと思った。ボールの出どころが本当に見づらくて、真っすぐがスライダーか全く分からなかった。そこをすごく意識して、足を上げてから投げるまでのタイミングを今までよりもう一個長くしてから、めっちゃ打ち取れるようになったんです。明らかにファウルが増えて、これや! って」。打者のタイミングを外す〝間〟を学び、結果につながった。

6日の練習で走り込む山本晃

 

「覚悟をもって走れ」

 憧れの鉄腕からは、練習への向き合い方も一から教わった。「一緒にランニングしていても、『おまえ、それ出し切ってないやろ』『終われるわけないやろ』って、やり直しさせられました。『野球で飯を食っているんやから、覚悟をもって走れ』って。実際に、宮西さんに『1本、全力で走ってみろ』って言われて走ると、今までより走れる。ということは、それだけまだ出し切れていないということ。あの人が言うことには重みがある。ありがたいです」と大きな感謝の気持ちを抱いている。

スピード重視からコントロール重視へ 恩師から「成長したな」

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