堂々の所信表明　「少しでもいいムードになるように」

　日本ハムの北山亘基投手（２４）がエスコンフィールド北海道での秋季キャンプで〝投手キャプテン〟を務めることになった。〝教授〟の愛称で親しまれる２年目右腕は、思わぬ抜てきに困惑しつつも、真面目な表情で所信表明した。

　「ピッチャーがけがなく最後までいけたらいいなと思います。あとは各自が、来シーズンにつながるいいキャンプになったら。少しでもいいムードになるようにやりたいです」

加藤投手コーチがいきなり任命　スタートはタジタジ

　異例の本拠地キャンプ。初日の全体練習で加藤投手コーチから「キャプテン北山！」と声をかけられた。突然の指名に驚きつつも「はい！」と返答。「『（投手陣に）集合をかけろ』と言われて『集合！』と言ったら、先に建山さんが話そうとしていたのとかぶってしまい、『オイ！』、『早いぞ』と文句が…」とタジタジになった。

アマ時代は各カテゴリーで主将を歴任　それでも今回は！？

　高校、大学と主将を歴任。リーダーシップを発揮してきたが、今回の「投手キャプテン」はちょっと違う。「仕事内容が違います。どっちかというと、ムードメーカーなキャプテンなので。連絡事項があったら僕にあげて僕が伝えるんですけど、僕がそれを伝えても何かしらクレームが入るので、やりづらいです。和ませ役です」と説明する。

かけ声役には吉田輝星を指名

　主将の役目の一つである声出しは「ないです。仕事は集合をかけるくらい。（吉田）輝星が一番年下で、かけ声とかはアイツが言いますね」。キャンプ参加メンバーは年上の先輩が多く、「言われたことをやるだけの雇われキャプテンです」。重要任務は「キャプテン！」と呼ばれた時のリアクションだそうで「面白く反応するだけ。リアクション芸するだけです。権力は１個もない。うまく機転を利かせるタイプのキャプテン」と強調した。

ブルペンでは快投を披露　武田投手コーチも絶賛

　キャンプ２日目のこの日はブルペン入り。新庄監督、新任の武田久投手コーチら首脳陣が見守る中、投球練習を行った。ホップするようなボールを投げ込み、「きょう良かったです。武田コーチにも褒めていただいて、『久しぶりに見たよ。あんないいボール』と言ってもらえた」と笑みがこぼれた。

３年目の来季へ調整は順調　投手キャプテン継続はいかに…

　今季はシーズン途中から先発ローテーションに入り、６勝をマーク。夏場以降は調子を崩したが、「そこからの回復というか、改善は筋道を立ててできているので、きょうは形になった」。来季への光が見えてきた。

　本人は「キャンプ中は頑張ります」と主将継続に消極的だったが、建山投手コーチは「永久もあるよ」とニヤリ！？　秋季キャンプで適性を見せれば、来季も〝投手キャプテン〟北山が見られるかもしれない。