泥沼の１２連敗中　１点差での惜敗は８度　

　球界屈指のスピードスターが苦境を打開する。日本ハムの五十幡亮汰外野手（２４）が２４日、２５日から行われる楽天３連戦（楽天モバイル）へ向けて空路で仙台へ移動した。チームは球宴前から続く負の連鎖を断ち切れず、現在１２連敗中。借金１７を背負い、最下位に沈んでいる。長いトンネルを抜け出すために得点力アップは欠かせない要素。快足を誇る背番号５０のチャンスメークが、今こそ求められている。

　泥沼の１２連敗のうち、１点差負けは実に８度。勝負どころでのわずかな差が順位に大きな影響を及ぼしている。あと１本、あと１点が遠い状況をカバーするのは、足技を絡めた総合的な攻撃だ。連敗脱出を目指す五十幡は「なかなか点が入らない時、ロースコアゲームの時に、足が生きることはあると思う。チームを勢いづけられるようなプレーをしたいと思っています。困った時に打開できるようなプレーを大事にしていきたい」と力を込めた。

新庄監督の期待は重々承知　目指すは理想の１番

　開幕から日替わり打線を組んできた新庄監督は、球宴明けからオーダーを固定して臨む方針を示している。前カードのオリックス戦で五十幡を２試合連続「１番・中堅」で起用した事実は、期待の高さを感じさせる。「本当に信頼してもらえるような１番打者に早く成長したい。技術や野球勘はすぐに上達するものではないので、試合の振り返りと、何が足りないかを練習でしっかりやって、期待に応えられるようになりたい」。山積する課題を１つずつクリアし、理想のトップバッターを目指す。
 

好相性の楽天戦　「前向きに捉えてポジティブに」

　チームは今季、楽天に対して５勝１０敗と分が悪い。だが、五十幡は１０試合の出場で打率・３６０、球団別では最多の６盗塁を決めるなど好成績を収めている。「数字はそこまで意識していないけど、結果的に相性が良いのは前向きに捉えてポジティブにいきたい。今は、しっかり初戦を取れるようにという思いです」。今回も得意の相手をかき回し、勝利への突破口を開くつもりだ。

まずは連敗脱出！　心がけるチームプレー

　俊足を駆使し、チーム一丸での勝利を目指す。「自分は打つ打たないよりも、チームプレーを一番大事にしないといけない。（前カードでは）バントをミスしてしまった。小技を求められる打者なので人一倍しっかりやらないといけない。自信がつくまで練習したいと思います」。真っすぐな性格そのままに、信じた道をひた走る。