■イースタン・リーグ１２回戦　巨人４ー１日本ハム（７月１５日、ウインドヒルひがし北海道スタジアム）

６回４失点も降雨の中９３球　昇格準備は？「イエス！」

　１軍復帰は秒読み段階だ。日本ハムのコディ・ポンセ投手（２９）が１５日、釧路で行われた２軍巨人戦に先発。６回４失点で３奪三振の投球に「ピッチングに関してはチェンジアップの使い方やカットボールとか、それ以外のところも、いろいろやらないといけないところはあるけど、調子自体は良いと思う」と上々の手応えを得た。昇格は球宴明けになる見通し。昨季ノーヒットノーランを達成した頼れる豪腕が、下位に沈むチームの救世主となる。

　夏季冷涼な霧の街で、実力の一端を示した。試合前から振り続ける強雨にも負けず、９３球を投げ抜いた。建山投手コーチが昇格のメドとして設定した１００球に近い球数を放り「制限に近づけたのはすごく良かった。それ以外のところでも、調子を上げていけると感じている」とニヤリ。報道陣から１軍への準備が完了したかを問われた右腕は「イエス！」と力強く言い切った。

直球最速１５１キロ　コンディション良好

　五回には「あれを捕れなかったのは残念だったよ」と、グローブをはめた左手にライナーが直撃。そこから５連打にボークも絡み失点を重ねたが、悲観は一切ない。直球は球場の電光掲示板で最速１５１キロを計測するなど、コンディションも良好そのもの。２軍戦で４度の登板をこなしたことで段階的に状態を上げてきた。

チームの救世主に　「エスコンで投げるの楽しみ」

　チームは球宴を目前に８連敗と失速し、上位に大きな差をつけられた。現状は苦しくても、ポンセは「チームの状況自体は悪いけど、自分が上がれば助けることができると思う」と言い切る。間近に迫る１軍の舞台へ向けて「エスコンで投げられることを楽しみにしている。ファンの多さも全然違う。その辺の感覚や、試合を楽しめたらと思っている」とポジティブさ全開だ。左膝故障からカムバックを果たした男が、シーズン終盤の大逆襲を先導する。