コンサドーレ
2023/07/12 23:50

札幌FW出間思努 幻弾から4カ月、今度こそ決めた公式戦初ゴール!

後半43分、チーム4点目のゴールを決め喜ぶ出間(撮影・舘山国敏)

■天皇杯3回戦 V大分2-5札幌(7月12日、レゾナックドーム大分)

2種登録で出場

 札幌U-18所属のFW出間思努(18)が2ゴールを挙げる活躍を見せ、4回戦進出に大きく貢献した。

 3月25日のルヴァン杯磐田戦(ヤマハ、3〇2)での幻ゴールから約4カ月の時を経て、今度こそ正真正銘の公式戦初ゴールを決めた。札幌の勝利を決定づけた2得点を挙げ、「素直にうれしいですね」と顔をほころばせた。

後半43分、左足で豪快ミドルシュート

 後半43分、中央からボールを持ち上がりマークしていた相手を振り切ってペナルティーエリア外から利き足の左で豪快にミドルシュートをたたき込んだ。「相手のGKとゴールの間が空いていたのでいけそうだなと思って」と冷静に周囲の状況を判断し、見事に公式戦初ゴールを生み出した。

ロスタイムには、おなかでとどめ弾

 同アディショナルタイム5分には、札幌U-18の先輩であるFW菅大輝(24)の左サイドからのクロスにゴール前で反応。相手GKが触れて浮き球となったボールを「確実にゴールしようと思って」と、おなかで押し込んで再びネットを揺らした。

途中出場でいきなりビッグプレー

 3-2と札幌が1点リードしていた同38分にFW金健熙(28)との交代で途中出場。その2分後、いきなり試合の流れを大きく変えるビッグプレーを生み出した。右サイドで相手に囲まれながらもボールをキープし、前を向くと左足アウトサイドで逆サイドのFWミラン・トゥチッチ(26)に絶妙なロングスルーパスを送った。ボールがトゥチッチに渡ると相手GKはたまらずペナルティーエリア外でトゥチッチを倒して一発退場。既に交代枠を使い切っていたヴェルスパはフィールドプレーヤーをGKに起用せざるを得ない状況になってしまった。

 札幌は同11分にDF福森晃斗(30)が左足でミドルシュートを決めて2点差としたものの、直後に失点して再び1点差になっていた。そこからはヴェルスパの猛攻に防戦一方、いつ同点にされてもおかしくない状況で何とか耐え抜いていただけに、出間の1本のパスが勝敗を左右したといっても過言ではない。

福岡戦後に緊急招集

 トップチームの過密日程や故障者の状況を考慮し、福岡戦(ベススタ、1●2)翌日の9日に、急きょこの試合に向けての招集が決定。同じく札幌U-18所属のMF菅谷脩人(16)と共に試合前日の11日に熊本でのミニキャンプに合流した。「次こそ決めてやろう」と強い闘志をみなぎらせて試合に臨み、見事結果を出してみせた。その動きにはミハイロ・ペトロヴィッチ監督(65)もご満悦で「彼が見せてくれたプレーというのは、彼の才能を示している」と高く評価。「新潟戦のメンバーに入れることも視野に入れたい」と、中2日で迎える15日の新潟戦(札幌厚別)での起用をにおわせた。

プリンスリーグ北海道で得点ランクトップ

 札幌U-18が参戦しているプリンスリーグ北海道では9ゴールで現在得点ランキングトップ。目標とするトップチーム昇格も現実味を帯びつつある。「今日はこういうパフォーマンスができてうれしい。次も出られたら、限られた時間の中でいいパフォーマンスができるように準備していきたいです」。生粋の点取り屋の雰囲気を漂わせる出間のサクセスストーリーはまだ始まったばかりだ。

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