先乗り合同自主トレに合流　エース上沢とは即キャッチボール

　国内ＦＡ権を行使してオリックスから日本ハムに移籍した伏見寅威捕手（３２）が２８日、キャンプ地の沖縄・名護で行われている先乗り合同自主トレに合流した。チームメートと笑顔であいさつを交わし、エース・上沢直之投手（２８）とキャッチボールを行うなど、積極的にコミュニケーションを図った。昨季の日本一捕手が、巻き返しを図るチームに新たな風を吹き込もうとしている。

　投手陣への全力サポートを約束した。初めて上沢の球を受けた伏見は「打席で打てたことがないぐらいエグいイメージ。捕ってみたら球が速くてスピンが効いている。変化球もキレがある。それは勝って当然だよな、と。それでも自分なりに課題があるという話をしていた。少しでも力を貸せたら良いなと思う」。エース右腕と白球を通して言葉を交わし、特長把握に努めた。

オリックスでリーグ制覇＆日本一を経験　オフには動画で日本ハム投手陣を〝予習〟

　オリックスで長らく扇の要を務め、投手陣を支えてきた。新天地でも最優先するのは捕手稼業。キャンプ期間はブルペンにこもり、投手全員のボールを受ける計画を立てている。「捕手は守れないと話にならない。まずは信頼関係を築けるように、しゃべって聞くこと。それを一番にやらないといけないですね」。自らの調整よりも、バッテリーの対話を大切にするつもりだ。

　オフ期間中も動画で日本ハム投手陣の投球をチェックしてきた。それでも外から見たイメージと、実際に受けるボールは異なるもの。主役の長所を引き出すために、女房役は互いを知ることの大切さを説く。「受けてない投手と試合で良いパフォーマンスを出そうと思っても難しい。僕のことも知ってもらえてないだろうし。それができるのはブルペンの場だけ。とにかくみんなの球を受けたいので、少しでも長くいたいと思う」。日本一に貢献した技術と経験を惜しみなく還元するつもりだ。

地元球団で再スタート　「気持ちは高まってます」

　キャンプインへ向けて仕上がりは上々。２月１日に予定される紅白戦にも「少しは出ると思う。良いプレーができるか分からないけど頑張りたい」と出場意欲を見せる。地元・北海道のチームでスタートする新たな一年。「まだ沖縄にいるので故郷を感じてないけど、新鮮ですよね。気持ちは高まっています」。抜群のリーダーシップを持つ男が、逆襲のキーマンになる。