コンサドーレ
2022/05/12 23:20

《河合CRC竜の眼》高嶺 攻撃面も相手の脅威に

守備面だけでなく攻撃でも成長を見せているMF高嶺(中央)

フィードの質は福森と同等

 ゴールデンウイーク中の札幌は非常に安定した戦いを見せてくれた。G大阪戦の引き分けは、内容が圧倒的だっただけにもったいない印象はあるが、2勝1分けは素晴らしい結果だ。

 5試合連続クリーンシート(無失点)は評価できるが、複数得点がないのは気になるところ。追加点を取りきる、仕留めるところを突き詰めることが、この先上に行くために必要になる。

 やはり最後の部分の精度。シュートシーンに限らない。カウンターのチャンスでも、そこのDFを超えればというところで相手に引っ掛けてしまったり、味方のスピードを殺してしまう角度でパスを出したり。ミスが気にならないレベルのところまで質にこだわれば、得点は増えていくと思う。

 京都戦はCKからMF高嶺のヘディング弾で勝利。得点は高嶺の頑張りに対するご褒美みたいなものだ。もともと守備面ですごく戦える選手で、フィジカルが強く相手のボールを奪いきる事ができる。加えて今年はビルドアップの面で成長を感じる。

 見ているところが良く、ロングキックのミスも気にならなくなった。一発で局面を変えられるサイドチェンジや、裏へのフィードの質は、DF福森と同等と言っても大げさではない。持ち運びも素晴らしく、ステップで相手をいなしていく。あそこで先手を取れることで、ギャップが生まれる。ミドルレンジからも貪欲にシュートを打っていけば、相手にとってはさらに脅威だ。

 14日はアウェー鹿島戦。首位を叩けば、ACL出場圏内が見えてくる。相手FW上田、鈴木の2トップは強力。鈴木はふらふらっと落ちてきて捕まえづらいので、起点をつぶしたい。攻撃では幅広くピッチを使って揺さぶり、サイドバックの裏を突けるか。FW菅、MFルーカスの両WBの働きにも注目してほしい。
(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン)

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