スタートダッシュのためにも選手たちには充実したキャンプを《河合CRC竜の眼》

　読者の皆様、今年も「竜の眼」をどうぞよろしくお願いします。

　１４日に行われる「北海道コンサドーレ札幌キックオフ2024 presented by 明治安田生命」（札幌ドーム、１３時開演）から、いよいよ札幌の２４年シーズンがスタートする。このイベントが行われると、選手は「いよいよだな」と１年の始まりを実感する。多くのファン・サポーターに来ていただくことによって、選手も「応援されているんだな、頑張ろう！」という気持ちになるので、是非たくさんの方々に来場していただきたいと思っている。

１桁順位、カップ戦のタイトル獲得に向けて戦ってほしい

　昨季はチームとして１桁順位、さらにはＡＣＬ出場圏内やタイトル獲得といった高い目標を掲げながら、残念ながら一つも叶えることができなかった。今季はしっかり足元を見つめて１試合１試合を大切に戦いながら、改めて１桁順位、カップ戦でのタイトル獲得に向けて戦っていってほしい。

今季から２０チーム、ずるずる残留争いに引き込まれないように

　今季からＪ１は全２０チームで戦い、下位３チームがＪ２へ自動降格することとなる。チーム数が増えることで戦い方自体が大きく変わることはないと思うが、昨季のような試合を繰り返してしまうと、ずるずると残留争いに引き込まれてしまう恐れがあるので、序盤に勝ち星を積み重ねていく必要がある。

ルヴァン杯はジャイアントキリングがかなり起こるのではないか

　ルヴァン杯は大会方式が大きく変わり、Ｊ１からＪ３までの全６０クラブで優勝カップを争うこととなった。昨季までのリーグ戦方式からノックアウト方式に変更されることで試合の出場メンバーも変わってくると思うし、下位ディビジョンのチームのホームで試合が行われるため、格上のチームを喰ってやろうという気持ちで臨んでくることから、ジャイアントキリングがかなり起こるのではないかと予想している。

田中駿、小柏の退団は非常に大きい

　オフシーズンの間に選手の加入、他チームへの移籍が複数発表された。移籍した選手を見ると、やはりＤＦ田中駿汰、ＦＷ小柏剛の退団は非常に大きいし、ＭＦルーカスやＤＦ福森も長年チームを支えてきて、ミシャさんのサッカーの理解度が高い選手なので、抜けることはとても痛い。

一番の注目はＦＷ鈴木の復帰

　一方、新加入の選手に目を向けると、やはり一番注目したいのがＦＷ鈴木の復帰だろう。１９年に札幌に加入し、翌２０年途中には海外へ飛び立っていった選手で、このチームに対する思い入れは強いものがあると思っている。その経験、思いを、得点という部分だけではなく、若手育成のところでもクラブに還元していってほしい。

近藤は金子の代わりになれる選手

　そしてＵ－２２日本代表に選ばれているＭＦ近藤。昨夏ディナモ・ザグレブに移籍したＭＦ金子の穴はチームにとって非常に大きかったが、十分その代わりになれる選手だと期待している。

田中克、岡田、出間、３人のルーキーにも期待

　ＭＦ田中克幸、ＤＦ岡田、ＦＷ出間と３人のルーキーが加入するが、彼らには１年目からどんどん試合に絡んでほしいと期待している。彼らが活躍することによってチームのレベルが上がっていくと思うので、１日でも早くミシャさんのサッカーに慣れていってほしい。特に出間はＤＦ西野以来となるアカデミーからトップ昇格を果たした選手で、彼が活躍することによってアカデミー生にとって身近な目標となるので、ぜひ活躍してもらいたい。