自主トレ中の鎌ケ谷で取材対応

　１年目のシーズンを終えた日本ハムの金村尚真投手（２３）が１５日、自主トレ中の千葉・鎌ケ谷で取材に応じ、２年連続の開幕ローテーション入りに照準を合わせた。この日、同期の矢沢宏太投手兼外野手（２３）にコントロール対決による〝ゴチバトル〟で敗れ、悔しさをあらわにしたが、同じ失敗は繰り返さない。高いレベルを追求し、残り２枠を懸けた先発サバイバルを勝ち抜く。

新庄監督が明言　開幕ローテは５人

　狭き門を突破する。国内ＦＡ権を行使した山崎がオリックスから加入。入団会見に同席した新庄監督は囲み取材の中で、来季の開幕ローテに言及した。ロッテとの３連戦の後、移動日を挟んで楽天と２連戦。必要な先発は５人で、開幕投手を務める伊藤、本拠地開幕戦で先発する山崎、実績十分の加藤貴は当確とした。残り２人は、投球内容、結果をシビアに見極め、配置する方針だ。

ルーキーイヤーの今季　開幕第３戦に先発

　今季、金村はルーキーながら開幕第３戦の先発に抜てきされた。来年も席を譲るつもりはない。「（伊藤）大海さん、山崎さん、加藤（貴）さんは決まり。もし、上沢さんが残ることになったら空くのは１枠。でも、そこに入り込まないといけない」と断言した。

「めっちゃ悔しかった」　負けるはずのない勝負だったが…

　最大の武器は多彩な球種と制球力だ。鎌ケ谷の室内でトレーニング中、仲良しの矢沢に勝負を持ちかけた。およそ１５メートル先に置いたティースタンドを的に見立て、ボールを投げる。コントロールの向上を目的とした練習法の一つだ。

　互いに当て続け、ＰＫのサドンデスのような戦いとなったが、最後は矢沢が決めた。負けた方が食事をごちそうするルールだったそうで、金村は「絶対に勝てると思っていたんですけど…。僕の中で矢沢はコントロールが悪いので（笑）。めっちゃ悔しかったです」と、うなだれた。

来季狙うはシーズン完走　負けられない先発ローテ争い

　ルーキーイヤーの今季は４試合に先発し、２勝１敗、防御率１・８０の成績を残した。ただ、右肩痛で離脱した期間が長く、達成感はなかった。シーズンを通して投げ抜くために、強みを磨いており「ローテに入ることを前提で考えないと。このオフシーズンはそういう気持ちでやっている。加藤さん、大海さんにしっかり付いていけるように。そのレベルにならないとダメ」と自らを律した。

　２年目を迎える即戦力右腕は、来春のキャンプから全開アピールし、輝ける仕事場を確保する。