ファイターズ
2023/08/03 23:00

《SHINJOの信条》20個ぐらいある見えないエラーを減らす

■パ・リーグ16回戦 日本ハム5ー7ロッテ(8月3日、ZOZOマリンスタジアム)

 【試合前】

―(自ら)
「疲れているでしょ。あした移動試合ですか。何人か休ませようかな。疲れはあると思うんですよね。集中力がなくなるでしょ。五十幡くんとかも足をやって、腰をやって、ダイビングして。疲労も乳酸もたまってきている。あすの試合、センターは今川くんでいこうと思って。全員休ませようか(笑)。万波くんもずーっと出ているしね。DHなら疲れないのかな? そんなことないか? どうなんだろう?」

―DHでもある程度は疲労も
「DH…オレ、ワールドシリーズでしかやったことがないから(笑)」

―現役時代はどう疲れを取っていたのか
「オレ、疲れていない。大丈夫。全然大丈夫。出たいタイプ。ただ、ちょっと、胃腸が弱いんですよ。胃腸が弱かったから、すぐ監督室に行って『おなか痛い』って。『休みたい』って自分から言った(笑)」

―あすのエスコンの試合前練習は
「たぶん、半分くらい(に短縮する)。なしでもいいくらいですよ。出るメンバーだけバッティングでもいいですし。良い案はありますか?」

―阪神の岡田監督がビジターの時にノックを練習に組み込み、1時間ほど休む時間をつくると
「よくウチもバッティング練習なし(にしようと考えて)、打ちたいヤツいるか? と言ったら、ほとんどの選手が打ちたいと言う。普通の練習やん(笑)。その気持ちは大事だけど、それもマイナスと言えばマイナス。やる気は買うけど。グラウンドでパフォーマンスを出すために、それ(あえて体を休めること)は必要だから」

―上を目指す上で、これからどう戦うか
「いや、もう経験させて実力を上げていくしかないです。あとはとてつもなく多いミス。エラーの数と、それ以外の20個ぐらいある見えないエラーを減らす。減らし方というのはもう経験しかないから、あとは頭のね、予測というか」

―宮内が1軍昇格。ロングもある程度できるようなイメージ
「彼、ロングできるでしょ。建山コーチがいろいろ考えて、上げるというところ。まあマーベルもきのう、あれだけ投げると思っていなくて。もう1回、もう1回、もう1回出しますと。それで5回になったから、宮内くんもそんな感じで、もう1回、もう1回という感じじゃないですか」

―リリーフの順番は変更なしか。2日の試合で田中正は1発打たれた
「ああいう真っすぐのピッチャーというのは一発あるものなので。でも抑える率が高いという。やっぱりね、バッターからすると、150キロを超える真っすぐは一番打ちづらい。変化球よりも。ただ、それは一発もありますよ。ただ、きょう(の抑え)は池田くん。もう(田中正は)2回投げてるから。それにしても矢沢くん絶好調やね」

―2軍戦で2発
「3打数3安打で2発。見てみたいけど」

―あすからソフトバンク戦。あの戦力でも大型連敗する
「(藤本監督が)なんて声をかけていたんだろう。今ウチは成長段階で、これからこれから。(向こうは)もう完璧でしょ。分からん。選手を信頼して、何とかかみ合ってくれと思うしかないよね。分からん。そういうチームで監督したことがないから」

―重圧はありそう
「オレは楽しさしかない。このチームが大好きだから。じゃないと、メジャーから帰って日本ハムに入っていないから」

―常勝チームは嫌か
「嫌、嫌。広告の話がきても、(その業界で)1位を取っているところはオレ、受けないですもん。4位を1位にしたり。だいたい4位、5位、6位の時に受ける、受けると」

―強いチームで指揮を執るイメージが沸かない
「そうでしょ。イメージないでしょ。メンタル面のコーチみたいな監督になりますね。強いメンバーたちはもう(実力を)持ってるんだから。ここ(ハート)だけ。強いチームの監督の気持ちはよく分からないですけど、プレッシャーはすごいでしょうね、やっぱり」

―負けるだけで批判される
「一番大事なのは、周りのみんなの意見に耳を傾けないこと。内部のことなんか分からない。勝手に言うんだから。いちいちこうだからとか、(全てを)説明できない。気にしても意味がない」

―日本ハムと同じように大型連敗を経験したソフトバンクは怖い相手
「面白い試合ができるんじゃないですか。すごく強かったでしょ、連覇連覇で。それはあーだこーだ言われるのは仕方ない」

―チームの総年俸に差がある
「でもよく考えてくださいよ。アメリカ、世界レベルで考えたらすごい小さい年俸だし、レベルが違うでしょ。でもソフトバンクがメジャーの球団と戦ったら、勝つかもしれないしね。それは年俸の問題ではない。ただ周りがそういうふうに言うだけ。ウチのチームはほとんど(高年俸の選手がいない)。それでも、ソフトバンクに勝てるんですから。実績を積んできた選手が年俸を高くもらえるのは当たり前。そういう(活躍して当たり前という)見方はされるけど。例えば6、7、8億もらっている選手が活躍しなかったら、うわ、オレこれだけもらっているのにと、思うのかな?」

―最近はお金の面で欲を見せる選手が少ない
「オレは歯とカウンタックがほしかった(笑)。だから稼ぎたかった。それもう、むちゃくちゃ考えていましたよ。だってオレの家、まきで毎日、お風呂をたいて、ぼっとん便所で、お風呂の水は一週間、同じだった。福岡で。ある番組でカメラマンがオレの家を流すとき、泣いていたからね。ほんとに狭くてボロくて。ガラスはないし。(窓枠に)ごみ袋、ビニールをセロテープで(補修して)。ムカデはくるし」

―その思いがあるから稼ぎたいと
「毎日、お金を稼ぎたいということしか考えていない。オレの姉ちゃんの卒業アルバムの夢がシャワーのある家に住みたい。オレは水洗便所(が欲しい)と、プロ野球選手と、瀬古さんになりたかった。マラソンが速かったから。瀬古さんになれなかったらプロ野球選手でいいやと。そんな感じ。瀬古さんが福岡国際マラソンでイカンガーと争っていて、最後にブワーっと(抜いて)、1位を取ったんです。オレもほとんどマラソンは1位だったんですけど、そのやり方(笑)。7割くらいで走って、最後ブワーって抜くという。お金があると、余裕にもつながるし、悩み事もなくなるし。ユニホーム来てお金を稼いで。オレの場合は別だけど、ユニホームを脱いだらお金は稼げないんだから。今、オレはその思いが強いから、いろんな選手を使ってしまう。それは良くない」

―多くの選手にチャンスを与えている
「与えすぎなんですよ。それでは強くならない。去年なんか、全員使ったでしょ。今年に関しては、モノにできるかできないかは、自分のせいだから。今のレギュラー連中はモノにしたメンバーだから、あとは年俸を(自分で)上げてくれと。選手たちがお金を稼いで、ユニホームを脱いだ後、楽をさせたいという気持ちが、ものすごく強い」

 【試合後】

―(試合後、自ら)
「この3連戦はね、1試合目も2試合目も良い勝ち方をして、きょうの試合も諦めモードに入るところを何とか追いついて。あの(六回の)ホームラン2発。ねえ。あれが…まあ、タラレバになってしまいますけど。でも、今は選手たちが心から野球を楽しんでやっている雰囲気が出てきている。それで点数も取れているし。あとはもう、今後の課題は、エラーと見えないエラーをね、何とかしていかないといけないですけどね。これが一番難しいですかね。経験しかないかなと。経験して、この打球はこうやって処理すればうまくいくんだというところを前もって意識しながらやっていくしかないですよね」

―前回登板もそうだが、北山が不安定
「肘が下がって、こう押すような感じで行くボールが多いかな。変化球にしても。コントロールを良くしようと思ってそうなっているのであれば、変えた方がいいかな、というところはありますね。僕もピッチャーじゃないからね、その辺のところは建山コーチがしっかり。それが仕事なんでね。直してもらわないと。良いピッチャーなんでね。良い球も投げるし」

 ―一度1軍登録を外すことも
「はい」

―郡司が代打で適時打を放った

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