初の試み　クラブ強化のためのクラウドファンディング

　今回はこの場を借りて、クラブとしては初めての試みとなる強化のためのクラウドファンディング『VICTORY ROAD PROJECT』についての話をさせていただきたいと思います。

　目的はトップチームの強化であり、応援してくださる皆さまとともに一つでも多くの勝利を分かち合えるように、コンサドーレがリアルに強くなるためのプロジェクトとなります。目標金額は１億円ですが、現在４０１９人の支援者様から７４７６万６０００円（２６日２１時時点）の支援が集まっており、非常に感激しております。金額もそうですが、支援者の数や応援メッセージを見ていても、すごいクラブへの愛を感じますし、励みになっております。

支援に感謝とともに恩返しへの意識強く

　自分自身も２０１９年の引退試合の時にクラウドファンディングで支援をしてもらいましたが、本当にありがたく受け取ったことを思い出します。当時はそんなに多くの方々に支援してもらえると思ってもいなかったですし、支援が集まった時には本当に嬉しかった。何にも代えがたい気持ちになりました。今回も、選手たち、クラブスタッフ、フロント、コンサドーレに関わる全ての人たちも同じような気持ちになっていることと思いますし、感謝を感じていると思います。私自身も、よりこのクラブのために、ファン、サポーターの皆さまのために、北海道のために、何かを返さなくては、もっと貢献していかなくては、という気持ちが改めて強くなりました。

　ただ、山登りで例えると、最初に掲げた目標からすれば今現在は７合目を過ぎたところです。１月３１日までの期間に、目標を達成した際には、皆さまとともにまた違う新しい景色が見えると信じています。私たちは最後まで頂上を目指して努力していきたいと思います。

上を目指すための新たなチャレンジ　安定した経営から優勝争いを

　かつて私たちは「北海道とともに、世界へ」というクラブスローガンを掲げました。ＡＣＬ（アジアチャンピオンズリーグ）出場やタイトル獲得を目指し、北海道から世界を目指していくんだという覚悟を打ち出しました。１８年はリーグ４位、１９年はルヴァン杯準優勝と、目標のＡＣＬ出場権やタイトルの獲得まであと一歩のところまで迫りましたが、近年は中位でのフィニッシュや、残留争いに巻き込まれてしまうなど苦しいシーズンが続いています。

　強い未来を、ともに。ここで、私たちがもう一つ上に行くためには、新たなチャレンジをしなくてはいけないという決断に至りました。それが今回のクラウドファンディングです。純粋にもう一つ上に行きたい。安定した経営の中で、毎年、結果が出る、優勝争いができるチームにしたいと強く思っております。

サポーターは〝戦友〟勇気を与えられるように結果で還元

　私は現役時代からファン、サポーターは一緒に戦ってくれている〝戦友〟のように感じでいました。なので今回も一緒に強いチームをつくりあげていきたいですし、北海道とともに世界を目指していきたいと本気で思っています。ともに歩んでいくことがサッカーの文化をつくっていくことだと思っています。ファン、サポーターの仲間を増やし、一丸となって強くなっていきたい。これだけ愛されているクラブなので、もちろん結果でお返しもしないといけません。まずは強くなって北海道に元気や勇気を与えられるように還元していきたい。今いる選手も同じように感じて、勇気を持って試合に挑んでくれると信じています。

　このプロジェクトを成功させることで、継続的な強さを積み重ねていくことができるとクラブでは考えています。「強化費」となる支援金の使い道としては、選手獲得資金（移籍金や年俸）や新加入候補選手の練習参加やスカウティングにかかる諸経費の一部補填、海外への強化遠征、海外クラブとのマッチメークなどが挙げられますが、まずは現有戦力をいかにベースアップするか、その強化に繋がる資金に投じたいと考えています。

選手獲得よりも長期的な強化見据えた練習機材への投資へ

　現在、宮の沢のクラブハウスにおけるジム施設では長年使っている練習器具もあり、そこに資金を注ぐことはマストかなと思っています。近年はいろいろな新しいトレーニングがあり、その器具も年々新しいものに変わっています。より複合的なトレーニングをすることが現代サッカーの主流なので、選手のパーソナルな部分を伸ばすためにも重要な補強となってくるかと思います。

　あくまで個人的な意見ではありますが、選手獲得資金への投資はギャンブル的な要素も含みます。もし、能力の高い外国人選手獲得のために大金をかけ、１、２年でいなくなってしまったら、それはクラブとしての強化に繋がったのか？疑問符がつきますよね。移籍金などの一部補填に使うこともあるかと思いますが、これまでのコンサドーレがやってきたとおり、まずは若い力に注ぐといった形の方が将来的に良い結果に繋がるのではないかと考えています。短期間、目先の強化だけではなく、あくまで長い目で見た強化に繋がるものを優先的に考えていきたいと思っています。

返礼品も充実　限定グッズのほかレンタルＣＲＣ、ＧＭも

　チームが強化され、結果でお返しするとともに、支援者の皆さまに還元するものとして、今回のクラウドファンディングではささやかながら返礼品があります。限定でしか手に入らないレアな物もあれば、選手やドーレくんと触れ合えるもの。そして、その中にはレンタルＣＲＣやレンタルＧＭというものもあり、私も三上代表取締役ＧＭも、できる限りのご要望にお応えしていきたいと思っています（笑）。その時間の中でサッカーの熱い話をしたり、討論会をやってもいいですし、みんなで実際にボールを蹴り合うサッカー大会というのも面白いと思います。私たちも直接感謝を伝えられますし、そこはとても楽しみにしています。

　最後に重ねてのお願いとなりますが、コンサドーレがもう一つ上のクラブになるために、本当に皆さまの力が必要だと思っています。ファン、サポーター、パートナー企業、クラブが一丸となり、ともに未来をつくっていきましょう。皆様の想いを乗せたご支援をよろしくお願い致します。

（コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン）

■募集期間は１月３１日２３時まで
　『VICTORY ROAD PROJECT』はクラウドファンディングサイト「READYFOR」内で公開中。募集期間は１月３１日２３時まで。特設ページはこちらから（別ウインドウが開きます）