■３月２０日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

　北海道コンサドーレ札幌の高卒ルーキーＭＦ原康介（１８）が、夢の舞台を目指してさらなる飛躍を遂げる。

宮の沢でサイン、写真撮影求められ注目の的

　１６日に行われたホーム町田戦の後半３９分にプロ初ゴールをマークした原。これまでも試合出場後には自身のインスタグラムのアカウントに反響があったが、町田戦後にはさらに多くのメッセージが届いた。チームが宮の沢での練習を再開してから初めての祝日となったこの日、札幌の最高気温が２度という寒空にも関わらず多くのサポーターからサインや写真撮影を求められるなど、その注目度は高まる一方だ。

サイドからの攻撃が不発で得点力不足

　リーグ戦４試合を終えて現在札幌は１分３敗。得点も原が挙げた１点のみとチームは苦しんでいる。町田戦後の監督会見ではミハイロ・ペトロヴィッチ監督（６６）が「攻撃の形の一つとして、サイドで１対１をつくり出す中で相手を剥がしていくのが狙いだが、今はそういった部分ができていない」と語るなど、昨年までのチームのストロングポイントだったサイドからの攻撃がうまくいっていないことが、得点力不足の原因のひとつとなっている。

「気持ち的には左で出たい」けど…

　その会見内で監督は「原にいきなりそれを要求するのは、１８歳の彼にはまだまだ荷が重いだろう」と口にしていたが、ここまでの出場した３試合のプレーを見ると、左右両サイドをこなせる攻撃の切り札として、否が応でも原への期待は大きくなる。原自身も「気持ち的には左で出たいですけど、右で出してもらえるなら右でも頑張りたい。スタート（からの出場）を目指しているが、今は途中出場という形でチームにいい影響を与えられたら、と思っています」と、与えられた持ち場の中で力を１００％発揮することを誓う。

２０２８年ロス五輪へ「目指したい」

　現在ＤＦ馬場晴也（２２）は、目標とするパリ五輪出場に向け、チームを一時離脱してＵ－２３日本代表の合宿に臨んでいる。馬場の４歳年下である原は、２０２８年に行われるロサンゼルス五輪を目指す世代。これまで世代別代表への招集歴は無いが、自身でも「（代表を）目指したいです」と意欲を見せる。このまま活躍を続けることができれば、そこへたどり着く日はそう遠くはないはず。近い将来にサムライブルーのユニホームを身にまとった姿を支えてきてくれた人たちに見せるため、まずは前年王者・神戸撃破に貢献し、その名をさらに高める。